東京車日記いっそこのままクルマれたい!
第35回 Volkswagen Tiguan / フォルクスワーゲン ティグアン
信頼は1日にして成らず!? いま選びたいドイツの“大衆のためのクルマ”ティグアン!
1泊2日の金沢出張。「機材もあるし、いいクルマないかなぁ」と考えてたところに、真っ先に浮かんできたのがフォルクスワーゲンの新しいティグアンでした。2年前に乗ったパサートのヴァリアントが「機材車に最高」って印象が強くて、あのノリで視点が高ければ運転楽しそうというのがまずあった訳。そして往復1200キロ乗ってきた! 果たしてその感想はやっぱり間違いなし。“よくできました!”のハンコをポンとつきたい感じなんだよね、つくづく(笑)。
閑話休題。「クルマは走ればいい」って興味ない人でも、職業柄乗らざるをえないし、そうなると全然何でもいい訳じゃなくて、何に乗ったら分からなくて困ってるって人はとても多い。「そんな自分にいいクルマってないですかね?」ってよく訊かれもするんだけど、今後そういう向きには愛を込めてフォルクスワーゲンをお薦めしたいとおもったな。今回同行した写真家はまさにこのタイプだったんだけど(笑)、ティグアンをとても気に入ってたんだ。まずデザインがシンプルかつ機能的なのがいいよね。
デザインに変なヤマっ気がなくて、ドイツ車らしくソリッドにまとまってるのがいい。これが余計な視覚情報入れたくない、影響されたくない向きにはうってつけなんだな。デザインが勝手に自己紹介しない慎ましさ。その慎ましさが職人的な気質の人には魅力に映るんだとおもう。走りはツインチャージャーからターボに一本化された信頼の1.4リッターTSIターボで、気持ち良く走るし低燃費。実走行でリッター14キロぐらい。運転席からの視界も広くてロングドライブも疲れない。峠も越えたし、雪道だったり結構いろいろな道とコンディションを走ったけど「まだまだいける」感じがずっと持続してたね(笑)。
さらに今回の機材は615リッターのトランクに余裕で納まったんだけれど、シートアレンジによって最大1655リッターまで積めたりもする。走って良し、使って良しの優等生。この辺の間違いなさが“道具としてのクルマ”と考えた場合、すごく際立つのがフォルクスワーゲンなんだ。ロングドライブで、しかも仕事で使いたくなるクルマは信頼がないと成り立たない。それでいて飽きがこなくて、ギアとして相棒にしておきたいティグアン。これってブランドとして連めんと培ってきたクルマ作りの賜物であって、フォルクスワーゲンは1日にして成らずの証左に他ならないんだよね。
●エンジン:1.4リッター直列4気筒TSIターボ
●出力:150PS
●トルク:250Nm
●トランスミッション:6速DSG
●車両価格:¥4,332,000〜