ウォーレン・プラットナー
ウォーレン・プラットナーが1966年に発表したラウンジファニチャーコレクションのひとつ「プラットナーラウンジチェア」。スチールワイヤーを使ったエレガントで彫刻的なフォルムは、アメリカモダンを代表するデザインアイコンのひとつです。
ウォーレン・プラットナーは、レイモンド・ローウィ、イオ・ミン・ペイ、エーロ・サーリネンと数々の著名な建築事務所で経験を積んだ建築家です。独立後はインテリアを中心に活躍しており、ニューヨークの「ジョージ・ジェンセン デザインセンター」、いまはなきワールドトレードセンターにあったレストラン「世界の窓」などの仕事で知られています。
そんな彼がデザインを手がけた「プラットナーチェア」と一連のシリーズは、1966年の発表以来途切れることなく生産されているロングセラーで、彼の名を世界に知らしめた代表作です。竹細工のような繊細さと彫刻的なフォルムが見事な椅子は、ゆるやかなカーブを描くフレームにそれぞれ角度や長さの異なる数百本ものスチールワイヤーを溶接してつくられています。製造工程は複雑で困難でしたが、ノル社がその製造工程を実現しました。無数のスチールワイヤーが束ねられた脚部や座面、背面は軽やかな印象ながら重量があり、座ると安定感があります。建築家が手がけた椅子らしく、ワイヤー部分は見た目に美しいだけでなく構造としても機能するもの。優雅でありながら合理的なコレクションには、プラットナーのデザインの本質が見て取れると言えるでしょう。
●問い合わせ先/ノルジャパン TEL:03-6447-5405 www.knolljapan.com