フェイ・トゥーグッド
「ローリーポーリー」とは、英語で「丸々した」「ずんぐりした」という意味。ロンドンを拠点に活躍するフェイ・トゥーグッドがデザインしたこの椅子は、名の通りどっしりした脚にボウルのようなシートをもち、一度見たら忘れられない愛嬌のあるフォルムです。
大学で美術史を学び、インテリア誌『The World of Interiors』の編集者を経て独立したフェイ・トゥーグッド。デザイナーとしてやや異色のキャリアをもつ彼女は、その審美眼でショップの空間デザインやインスタレーション、ファッションも手がけています。その彫刻的なフォルムの家具は、プロダクトというよりもオブジェクトと言ったほうがしっくりくるかもしれません。
彼女は自身のコレクションラインを「アッサンブラージュ」と名付け、どれも素材と手法を探求しながら制作を行っています。この「ローリーポーリー」も、もともと2014年に「アッサンブラージュ no.4」としてミラノのギャラリーで発表されました。トゥーグッドのコレクションラインは、アルミやグラスファイバーといった素材を使い、職人が一つひとつ手づくりするため、受注生産が中心です。
現在も「ローリーポーリー」はリミテッドエディションの発表を続けており、それらは手工芸品に近く、とても高額です。それを2018年にイタリアのドリアデがポリエチレンで製品化したことによって、手の届く価格帯のラインアップが加わりました。「ローリーポーリー」ならではのコロンとした愛らしいフォルムはそのままに、カラーバリエーションが増えて、より多彩な表情を見せています。
●問い合わせ先/ドリアデジャパン https://driade.jp