みんなをフェスに連れてって!? レンジローバー ヴェラ...

東京車日記いっそこのままクルマれたい!

第70回 Land Rover Range Rover Velar / ランドローバー レンジローバー ヴェラール

みんなをフェスに連れてって!? レンジローバー ヴェラールで東京No.1なソウルをセットせよ。

構成・文:青木雄介

編集者。長距離で大型トレーラーを運転していたハードコア・ドライバー。フットボールとヒップホップとラリーが好きで、愛車は峠仕様の1992年製シボレー カマロ改。手に入れて11年、買い替え願望が片時も頭を離れたことはない。

ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー2018受賞。写真はRダイナミックと呼ばれる上級グレードのものだけど、デザインで買うならいちばんシンプルなエントリーモデルで十分カッコいい。レンジローバーと聞いて、身構えなくていいのは嬉しい(笑)。

発売から1年も過ぎ、レンジローバーのミドルサイズSUV、ヴェラールは街でもよく見かけるようになりました。ヴェラールのよさは、個人的にはっきりしていて、とにかくスタイリングを買いたい。言ってしまえば、「東京No.1スタイリッシュSUV」ですよ(笑)。ちょうどコンパクトSUVのイヴォークをひと回り大きくした印象で、リアオーバーハングをめいっぱいとったサイドビューのカッコよさに目を奪われちゃうね。地面に対して並行にシャープなラインを保つ点は一緒だけど、他のレンジローバー車種にはない、端正な3Dモデリングによる彫刻みたいな造型が共存していて、これがいちばん新しいレンジローバーの主張って点に異論はないね。

今回はこのヴェラールでフジロックフェスティバルに行ってきたんだけど、1990年代音楽シーンの文脈でこそ、このクルマを語りたくなったんだ。インテリアのインフォテインメントパネル2枚に操作系を集約しようという意志はミニマリズムだし、ハンドルまわりの運転操作系の文字が浮かび上がる夜間走行は、アーバンで未来的で素敵。本当にアンビエントだし、いま時のLEDライトでセクシームードを醸し出そうとする(笑)、他のプレミアム勢とは対照的でしょ(オプションで付けられるけど(笑)。タイヤは最大22インチまでいけて、後ろから見ると重低音をズンズン響かせて走っている感じ。もうスタイルからしてヒップホップもゴールデンエイジと呼ばれた、再燃する90年代シーンって感じなんだ。

走りはというと、巡航速度高めの直進安定性やワインディングにおけるハンドリングの切れについては物足りなさを感じるものの、車体が車体だけにしかたないし、逆に普段使いにフォーカスした出力特性や静粛性はしっかりと担保されていて、毎日乗るSUVとして魅力的。特に住宅街みたいな狭い道なんかでは、特段に運転しやすかったね。もっと速いのがよければ380馬力のV6モデルもあるけど、この300馬力の直列4気筒がちょうどよかったかな。新型ディスカバリーに乗った時にも感じたんだけど、ヴェラールにもオンロードにおける収まりの悪さみたいなところがあって、これはレンジローバーの場合、素直にオフロード性能の高さに比例していると解釈できる。

ちょうど台風12号が来ていたから、オフロード性能を試すべく苗場で田んぼみたいになった駐車場を走ってみたかったんだけれど(笑)、20年目の盤石な運営体制のフジロックに手抜かりはなかった。ただ台風の中、通行止めになるかもって大雨の関越自動車道を突き進んでいても、いざとなったら膝下60cmの水中だって走れるSUVって心強いですよ。なにも心配ないし、むしろなんでも来いって気になれる。タフなのに、こんなに都会的デザインのSUVって小憎らしいよね。2拠点生活者とか、リアルに都市とアウトドアを自由に行き来したいタイプやフェス好きにこそ、このヴェラールはお薦めしたいな。

ランドローバー レンジローバー ヴェラール
●エンジン:2.0ℓ直列4気筒ターボチャージド
●出力:300PS
●トルク:400Nm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●車両価格:¥8,260,000(税込)~

問い合わせ先/ランドローバーコール
TEL:0120-18-5568(9時~18時 土、日、祝日を除く)
www.landrover.co.jp