あのハーレーダビッドソンから電動モーターサイクルが登場! このルックスとサウンドは、もちろんアリです。
ハーレーダビッドソン初の電動モーターサイクル、「ライブワイヤー」がついに披露されました。2014年にプロトタイプが発表されて以来、世界中のハーレーファンはドキドキとワクワクが入り交じった気持ちでこの日を迎えたはずです。
なぜドキドキしたかというと、「Vツイン」と呼ばれる大排気量のV型2気筒エンジンがハーレーダビッドソンの大きな魅力であったからです。地の底から湧き出るようなパワー感はもちろん、「ドドゥ、ドドッ、ドドッ」という三拍子のリズムは生き物の鼓動のようで、ハーレーダビッドソンが“鉄馬”と呼ばれ愛されてきた理由のひとつに、このVツインの存在があったのです。加えてVツインは、ハーレーダビッドソンの姿かたちを決定づける、デザイン上のアイコンでもありました。
そのVツインの代わりに電動モーターを搭載したライブワイヤーを見た瞬間、ドキドキは吹き飛び、早く乗ってみたいという衝動に駆られました。バッテリーの下にモーターを配置した斬新な低重心のフォルムが、どんなライディングフィールをもたらすのかとワクワクさせてくれたからです。
高性能モデルの指標である0-100km/h加速は3.5秒以下。某F1チームが公表した2018年モデルのF1マシンが3.7秒でしたから、その加速力のすさまじさがわかります。ただ速いだけでなく、レスポンスも鋭いはずです。ガソリンエンジンの場合は、「燃料噴射」→「燃焼・爆発」→「ピストン運動」→「ピストン運動を回転運動に変換」という複雑な過程を経る必要があります。一方、電動モーターは電流が流れた瞬間に最大の力を発生するので、レスポンスがまさに電光石火なのです。しかも電動モーターはトランスミッションが不要なので、ギアチェンジを気にせずにライディングに専念することができます。
パワートレイン以外にも新しい技術がふんだんに投入されています。車体フレームは軽くて強いアルミ製。日本が誇るショーワ製のサスペンションは自分のスタイルに合わせて調整可能で、ブレンボのブレーキシステムとミシュランの専用タイヤが高いパフォーマンスをがっちりと受け止めてくれます。従来のモーターサイクルとはまったく異なるタッチスクリーン式のディスプレイは、タブレット端末と同様の操作でナビゲーションや音楽といった情報を瞬時に呼び出すことが可能。スマートフォンの専用アプリと接続すれば、充電やセキュリティの状況をリモートで確認することができます。
スピードが上がるにつれて音量やピッチも高まる新時代の“ハーレーサウンド”を耳にしながら疾走すれば、ライブワイヤーがエンジンを積むモーターサイクルの代替品ではなく、新しい時代の新しいビークルであることが理解できるはずです。アメリカ本国での価格は2万9799ドルからと発表されました。日本への導入時期や価格は未定ですが、その時をワクワクしながら待ちたいものです。
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