東京車日記いっそこのままクルマれたい!
第40回 BMW 540i M Sport / BMW 540i Mスポーツ
そのプレゼン、俺も行こうか? 華麗なるプレイング・マネージャー、ニューBMW5シリーズに魅せられて。
「ビジネスアスリートたちへ」とコピーがきて「なるほど」と膝を打ちつつ、キャラクターに中田英寿がきて、「まだ若くないか?」と違和感が否めなかった5シリーズの広告。乗ってみると中田英寿は、その年齢もふくめて新しい5シリーズにとって最良のイメージキャラクターだったことに気づかされたんだ。ま、CMそれ自体が幸福なマリアージュ(笑)という感じ。
まず乗った印象がとにかく軽やか! 大型セダンを運転していることを忘れる切れのいいハンドリングと、低速でそれと分かる強力なトルクに驚かされる。「あら、スーツの下は意外と筋肉質なのね」的な(笑)。5シリーズ乗り出す前に3シリーズのセダンをしばらく借りて乗っていたんだけど、やっぱり車格の違いは歴然としてて、5シリーズはほとんど高級サルーンである7シリーズの域に達しているとさえ感じた。
ビジネスプレイヤーにたとえて言うなら、新しい5シリーズは役員クラスのマネージメント能力はありつつも年齢的に昇進は見送られてて(笑)、虎視眈眈と次の時代をうかがっているプレイング・マネージャーみたいな感じ。もっと言えば能力に評価や役職が追いつかないから、ちょっと苛立ってる感じもあるね(笑)! うん。実際、プレイヤーとしては脂がのりきってて営業能力もピカイチ。
彼がプレゼンに顔出せば、だいたいその案件は決まるっていうタイプだよね(笑)。外国語も堪能だし、そもそもビジネスアスリートとしてのポテンシャルは最高クラスっていうね。もうね、これって中田英寿だよ(笑)。中田が出てきたら決まらないプレゼンないでしょ。実際からして新しい5シリーズはスーツが似合うし、大手町がよく似合う。BMWも黒塗りの国産セダンに交じってよく走っていて、社用で5シリーズは間違いなしだよね。
そもそもBMWとビジネスの親和性だって高いと思っていて、走りに純粋でデザインに一貫性がある質実剛健なイメージは、相手を信用させる力がある。BMWって、ブランドが持ってる信用という名の無言の自己プレゼン能力が高いんだよ。取引先とのゴルフで契約まで「もうひと押し」ってときに、送迎で5シリーズを使えば「任せてみようか」って気にさせると思うんだよね(笑)。ま、取引先にそれを見抜けるセンスがあればだけどね! あははは。
さて、この540iは3リッターの直列6気筒ツインパワーターボ。スピードが乗ってしまえば静けさの中に、突き抜けるような直6のエンジンフィールがBMWらしいのだけれど、ターボが1500回転以下の低回転からでも最大トルク値を出せるからか、スポーツモードだと低速時の加速の突き上げが気にならないでもない。昨今の高級性能の代名詞ともいえる、ただならない静粛性をクールに装いながらも、低速でガウガウいってる感じが肉食系セダンの5シリーズでもあり、スーツを脱いだ中田英寿っぽいなともいえて(笑)、まだまだエンタ・ザ・ネクストステージ狙ってるプレイヤーにこそハンドルを握って欲しいと思ったな。
●エンジン:3.0リッター直列6気筒ターボ
●出力:340PS
●トルク:450Nm
●トランスミッション:8速AT
●車両価格:¥9,860,000より
問い合わせ先:BMWカスタマー・インタラクション・センター
TEL:0120-269-437