汚れ具合を “見える化”した、 空気の掃除機。
ダイソンが本気だ。創業者でありチーフエンジニアでもあるジェームズ・ダイソンは「いつだって本気だ。いまも新しいテクノロジーに25億ポンドも投資しているくらいだ」と反論するだろう。でも、今年4月に発売されたコードレス掃除機「V10」や今回紹介する空気清浄ファンを見ると、これまでとは一線を画す仕上がりに目を見張る。〝使い勝手のよさ〞という点での完成度が高いのだ。
羽根のない扇風機の技術を活かし、空気清浄機市場に参入してから3年。見た目はそんなに変化していないように見えるが、新モデルでは室内の空気の汚れを可視化できるL CDディスプレイを搭載。リアルタイムでどんな微粒子や有害ガスを検視しているかが表示される仕組みになっている。匂いのようにわかりやすい空気の変化であれば可視化の必要はないかもしれないが、壁や家具から放出される揮発性有機化合物や外から入り込んだPM2・5などの微粒子による室内の汚染は、表示されて初めて認識できるもの。実際に使用してみて、思わぬ汚れ具合にハッとさせられ、それが速やかに清浄されていく様子に安堵させられた。
空気清浄機の要ともいえる空気の循環力も見事だ。伸ばせば長さ9mにもなる、折りこまれたHEPAマイクログラスファイバーの高密度フィルターと、匂いを吸収する活性炭フィルターを360度に配し、PM2・5どころか0・1レベルまでを99・95%除去するとしている。だが、どんなに優秀なフィルターを積んでいても、部屋の隅々まで空気を循環させることができなければ、それは宝のもち腐れとなる。今回の新モデルでは風を遠くまで送り届けるエアマルチプライアーテクノロジーに加え、350度の首振り機能を備えたことでパワーアップし、毎秒290ℓのきれいな空気を部屋全体に送り届けられるとしている。
そして、ここからが最も生活者に寄り添った工夫なのだが、正面からの送風モードだけでなく、寒い季節や風に当たりたくない時のために風を反対側から吹き出させて循環させる〝ディフューズドモード〞も新たに搭載している。オートモードでは汚れを検知した際に運転モードが最大レベルになることがあり、置き場所によっては一気に強い風が当たって、不快に感じることもある。だが、その際にリモコンでディフューズドモードに切り替えれば、寒さや風当たり感を感じずに、スピーディに部屋をきれいにできるというわけだ。
首振り機能は45度、90度、180度に絞って使うこともできるため、暑い時季に涼みたい際にも快適に使える。卓抜した技術を暮らしに寄り添うように昇華させたこの空気清浄ファンは、花粉やアレルギーに悩む人だけでなく、すべての人を満足させるに違いない。
「Dyson Link」アプリを使えば部屋の空気の汚れ具合がひと目でわかる。リモコンとして本体の操作も可能だ。
ダイソン TEL:0120-331-850