日本のワイン造り発祥の地「勝沼」で飲みたい、美しい余韻...

日本ワインで乾杯!We Love Japanese Wine!

#12|
鹿取みゆき・選&文
尾鷲陽介・写真 
selection & text by Miyuki Katori
main photograph by Yosuke Owashi

ハラモ・甲州シュール・リー2015

山梨県にある甲府盆地の勝沼は、甲州ブドウ、そして、日本のワイン造りの発祥の地です。甲州ブドウもワイン造りも、この勝沼の地から、まずは甲府盆地一帯に、そして日本各地広がっていたのです。いまも、この一帯を歩いてみると、そこかしこにブドウ棚が広がっています。

その勝沼に、ブドウ棚に囲まれたワイナリーがあります。古い民家をリノベーションしたワイナリーの前には、ブドウ棚が広がり、初夏の頃にはそのブドウ棚の下でワインを楽しむことも可能です。じつはこのワイナリー、かつては周辺の農家さんがブドウを届け、それをまとめて仕込んでワインにして、翌春には一升瓶に詰めて返す、共同の醸造場のような役目をしていました。

現在のワイナリーの代表取締役社長は古屋真太郎さん。山梨のワイナリーのおっさん、というには、服装のセンスが良すぎるナイスミドルです(ナイスミドルはもはや死語? 予断ですが、美意識のある人が造るワインはおいしい。そんな持論を私は持っています)。その彼が大切にしてきたのが、甲州ブドウで造ったワインです。地元のブドウを造って、勝沼らしい味わいがするワイン。実際、ハラモ・甲州シュールリーは9割が自社農園産の甲州ブドウで造られています。じつはこのクラスのワインで自社農園産の比率がここまで高いワインはそうそうありません。

柑橘の香りと若々しい果実味が主体になっている味わいは、とても清らかな印象です。甲州ワインって、渋みが後口に残ることが多いのですが、このワインはそんなことはありません。酸がすーっと続く余韻はじつに美しい。

まずは1本お試しを! そしてできれば、勝沼のワイナリーを訪ねてみてください。木漏れ日のもと、キリリと冷えたワインを飲む気持ち良さは、一度体感すると癖になること請け合いです。

日本のワイン造り発祥の地「勝沼」で飲みたい、美しい余韻の甲州ワイン
原茂ワインは入り口から入ると大きな一枚板のカウンターがあり、そこで試飲ができます。2階にはカフェがあり、シーズン中にはワインと食事を楽しむことも可能です。

ハラモ・甲州シュール・リー2015

ワイナリー名/原茂ワイン
ブドウ品種と産地/甲州100%(山梨県甲州市勝沼)
容量/750ml
価格/¥1,847
問い合わせ先/原茂ワイン
TEL:0553-44-0121
www.haramo.com/


プレゼント

新連載「日本ワインで乾杯!」のスタートを記念して、毎回、ご紹介するワインを1名の方にプレゼントします。 第12回「ハラモ・甲州シュール・リー2015」のご応募の締め切りは、2016年6月12日(月)まで。ふるってご応募ください。  ※当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。未成年者のご応募はできません。ご応募は日本在住の方に限ります。なお、伊豆諸島(大島・八丈島を除く)および小笠原村(小笠原諸島)への配送はできません。ご応募にあたっては、弊社メールマガジンへのご登録が必要です。

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