現金には興味がない。現金を持ち歩くのはダサい。それがバルセロナのミレニアル世代の共通認識だという。スペインの大手銀行「カシャ・バンク」が昨年開始したスマートフォンのみ対応のオンライン銀行「イマジン・バンク」の利用者も35歳未満が中心で、ほとんどがこの世代に該当する。　

モノより体験を好む彼らのために、支店を改築し、カルチャー・スペースとして開放したのが「イマジン・カフェ」だ。コワーキングスペースやワークショップスペース、展示スペースなどを備え、多様な用途に対応。事前に予約するだけで利用できる手軽さも魅力だ。若者たちのコラボレーションを触発する新たな空間として注目を集めている。

年に2回、1月と7月に開催されるベルリン・ファッションウィーク。今年1月の開幕に合わせてベルリン交通がアディダスとコラボレーション。限定発売したスニーカーが話題を呼んでいる。　　

地下鉄の座席シートの模様をサイドに配し、靴紐をベルリン交通のコーポレートカラーである黄色と黒にカラーリングしたこの靴には、もうひとつ秘密がある。なんとタンの部分に、市内中心部のバスや地下鉄に2018年12月末まで乗り放題のチケットが付いているのだ。通常、このような年間チケットは761ユーロ。このスニーカーは180ユーロなので、超が付くお買い得品。500足限定とあって、オークションでは最高値で10万ドルが付いたそうだ。

エースホテルをはじめ、人気スポットの空間づくりに引っ張りだこのデザインデュオ、ローマン・アンド・ウィリアムズ。彼らがついに、自身のショップ「ギルド」をオープンした。ここでは、オリジナルデザインの家具やホームアクセサリー、雑貨を取り扱う他、フラワーショップとカフェを併設する。　

ヴィンテージのよさを本質まで削ぎ落とし、そこにどこかモダンな要素を加えるという、年代や土地、既存のカテゴリーに当てはめることのできない独特のスタイルに定評のある彼ら。ハリウッド映画のセット製作のキャリアをもつ2人だけに、ストーリーを感じる世界をつくり出す腕前は抜群だ。店に一歩足を踏み入れるだけで、その世界に心奪われる。

コペンハーゲン港に面し、かつては製紙工場があった再開発エリア「ペーパー・アイランド」。2014年頃から期間限定のフードコートやギャラリーとして活用されてきたが、このほど、水に親しむ総合施設「ウォーターフロント・カルチャーセンター」が建設されることになった。　

市が行った国際コンペで、日本の隈研吾建築都市設計事務所のプランに決定。「ピラミッド型の建物を中心に、大小さまざまな屋内・屋外プールが設けられ、市民や旅行者に水辺でのユニークな経験を提供するでしょう」と、市長も大きな期待を寄せる。順調に進めば、2021年に完成予定。街の風景を一新するランドマークになりそうだ。

昨年末、20年余りの歴史に幕を下ろしたセレクトショップ、コレット。そのスタッフの2人がタッグを組んで、最新カルチャーを発信するコンセプトショップ「ヌー（Nous）」を始めた。Nousはフランス語で私たちの意だ。立ち上げたのは、14年間デジタル製品と時計を担当したセバスチャン・シャペル、9年間スニーカーを担当したマーヴィン・デイン。ストリートウエアやデジタル機器などを取り扱う。　

モットーは「僕らによって、僕らのために」。限定品の扱いも多く、オープニングでは中国メーカーのスマートフォン、OnePlusの限定モデルのローンチが告知され、さっそく行列に。SNSを駆使したイベントやコラボの発信も続きそうで目が離せない。