もはやアート!? 人気店が推す珍奇植物7選
よい植物に出合うための近道は、よい店に行くこと。少しばかり値は張るが、玄人も唸る唯一無二の植物を東京を代表する名店や注目店にリコメンドしてもらった。
1.アストロフィツム・ヘキルリランポー玉錦
サボテンの希少性は、自生地で育った流通量の少ない品種か、品種改良を重ねて偶然の産物として生まれた個体かに二極化する。これは後者で、アストロフィツム属の普及種、ランポー玉がベース。表面に凹凸のある複隆に、白点をもたない緑色を意味する碧へき瑠る璃り、斑入りを意味する錦が入ったものであり、10万円を超える。
2.オペルクリカリア・パキプス
近年のグリーンブームの火つけ役である塊根植物のなかでも、高嶺の花とされるパキプス。マダガスカル島原産のウルシ科オペルクリカリア属の植物で、でっぷりした幹と複雑に隆起した肌質が人気の理由。日本へ輸入するために根を切る必要があるが、その発根率がきわめて低く、枯れてしまう個体が多いのも価格高騰の一因。
3.ユーフォルビア・ホワイトゴースト
ユーフォルビアは、トウダイグサ科で、その種類は2000を超えるといわれる。なかでも人気種のひとつが、ホワイトゴースト。ユーフォルビア・ラクテアの白い斑入りの品種を指す。サボテンのようなフォルムに透明感のある白肌が名前の由来。アメリカ・インディアナポリスの作陶家夫婦が手がける「アクエスチョンオブイーグルス」の鉢とセットでの販売。
4.ユーフォルビア・ホリダ
ユーフォルビアを代表する品種のひとつで、バリダ、オベサと並ぶ御三家的な存在。南アフリカが原産で、日本でも「魁偉玉(かいいぎょく)」「恐針(きょうしん)キリン」のネーミングで昔から愛されてきた。ゼブラ模様や大きな刺のあるものなど、さまざまな品種が存在するが、際立った存在感を放つのが群生株だ。本品のように群生する個体は珍しく、そのぶん価格も張る。
5.パキポディウム・グラキリス
ここ数年で浸透した塊根植物の象徴であり、多くの固有種が存在するマダガスカル島原産のグラキリス。丸みのあるフォルムで枝の短い個体が人気を博しているが、この本品のように現地の厳しい環境で育ってきたものは、荒々しさがあり、独特の色気を醸し出す。1年で育っても1~2㎝なので、おそらく数十年は経過したもの。
6.アガベ・チタノタ(白鯨)
パキポディウムと並んで、ここ数年で知名度を広げたのがアガベだ。この白鯨と呼ばれるアガベ・チタノタは、白くて長い刺をもった亜種。実は日本で生まれて命名されたもので、昔から愛好家の間では人気が根強い。気温が5℃を切ると弱りやすくなるが、温暖気候に適し、育てやすいことから初心者にもお薦めの品種だ。
7.アロエ・ラモシシマ
植物に興味はあるが、値の張るコーデックス(塊根植物)やアガベの購入にはためらってしまうという方はアロエを試してほしい。個性的でお薦めなのが分枝状に広がっていくラモシシマだ。南アフリカ原産のアロエで耐陰性や耐寒性があり、比較的育てやすい。そのため観葉植物としても優秀で、成長期でも2週間に1度の水やりで十分。