西海岸ならではのユニークな宿泊者が集う、思い出のホテル
残念なことに、こちらの「パリハウス・ウエスト・ハリウッド」は既にクローズしてしまったそう。ただ、私にとっては印象深いホテルなので記事として残しておくことにします。
2012年頃、ロサンゼルスに1年間住んでいた時期があり、住む家を探している間にこのウエスト・ハリウッドのホテルに1カ月ほどお世話になりました。
こちらに泊まるきっかけとなったのは、ロサンゼルスの友人が私の在住記念パーティをここで開催してくれたことでした。その時にホテルオーナーやスタッフたちと親しくなり、「家が見つかるまで泊まっていきなよ」という流れになったのです。
こちらは1930~40年代のハリウッドのアパートメントをモデルにしたホテルで、長期滞在者を主なターゲットとした「ブティック・アーバン・ロッジ」がコンセプトだそう。
キッチン付きの大きい部屋(50〜60㎡)も多くあり、全部屋で37室ありますが、時期によっては半分くらいが長期滞在者で埋まっていました。女性向け、男性向け、シングル向き、クリエイター向き、ビジネスマン向きなど、全室デザインが異なるのも特徴です。
顔見知りになった滞在者たちと一緒に中庭のテラスでブランチをしたり、夜に開催されるラウンジのイベントに誘ってもらったり、ルーフバルコニーでチルしたり、他のホテルにはない滞在者だけの深い関係性が生みだされやすいのもこのホテルの特徴です。
ウエスト・ハリウッドという場所柄、個性豊かな人々が泊まります。特に多いのは映画関係者です。役者、スタイリスト、映像クリエイター、プロモーターまでいろんな人が泊まっていました。
エントランスの見た目は一般的なホテルっぽさがなく、エクスクルーシブな雰囲気なのも人気の理由だと思います。
外観はホテルというより、普通のコンドミニアム。しかし、一歩中に入ればそこにはハイセンスな空間が広がっているというギャップが魅力でした。
パリハウスは2019年にロサンゼルス市内にウエストウッドヴィレッジやシルバーレイクなど複数の新ホテルを出店しました。ソフトオープン中に招待を受けていたので、コロナ禍がなければ訪問予定でした。