「必ず値上がりする」バンクシーの作品を、購入可能な展覧会が開催へ

  • 文:坂本みゆき
Share:

ギャラリーが位置するのは、金融街中心部にある建物、ロイヤルエクスチェンジ((旧王立取引所))の一角だ。

8月25日から、ロンドンのレッド・エイト・ギャラリーでバンクシーの展覧会が開催されている。展示されているのはお馴染みの『Girl With Ballon(風船と少女)』をはじめとするおよそ20作品。

金融街に位置するこの画廊は、優れた美術品を世に発信するだけではなく、投資としてのコンテンポラリーアートの購入を全面的に打ち出していることで他のギャラリーと一線を画している。

今回のバンクシーの展覧会も例外ではなく、そのタイトルもずばり『バンキング・オン・バンクシー』(バンクシーが値上がりするのをあてにするという意味)。気になる作品のお値段は、2万5000ポンドから320万ポンドまで(日本円で約405万〜5億1840万円 ※1ポンド=162円 8月26日現在)。

バンクシーの作品はご存じのようにスクリーンプリントの手法を用いているため、同じものが複数つくられる。150部をサイン入り、600部をサインなしで制作されることが多いが、その価値はサインの有無だけではなく、作品の有名度やコンディションなどに左右される。しかし、ほとんどの作品が将来値上がりすることはほぼ間違いない。それは、2020〜21年に欧米で開かれたオークションで、売り上げ総額1位のジャン=ミシェル・バスキアに次いで、バンクシーは堂々2位だったことからも明らかだ。

2018年にサザビーズのオークション会場で104万2000ポンドで落札された瞬間に『Girl With Ballon((風船と少女))』をシュレッダーにかけ新たな作品となった『Love is in the Bin(愛はごみ箱の中に)』は、昨年10月に再びオークションにかけられ、18倍近い価格の1858万2000ポンド(当時のレートで約28億9000万円)で落札されたニュースも記憶に新しい。

エイト・レッド・ギャラリーは日本からの購入にも相談に乗ってくれる。気になる人はコンタクトをとってみてはいかがだろう。

Red Eight Gallery
https://www.redeightgallery.com

---fadeinPager---

なぜアートに投資する意義があるのか?というギャラリーのビデオでは、2020年には32,700ポンドだったバンクシーの作品が現在は90,000ポンドになっている例などを紹介。
---fadeinPager---

「Girl With Ballon」はこうしてシュレッダーにかけられた。

---fadeinPager---


会場となるエイト・レッド・ギャラリー

---fadeinPager---


展覧会のオープニングイベントの様子。

---fadeinPager---

【画像】出展されるバンクシー作品の一部

Very little helps.jpg
「Very Little Helps」(2008)エディションナンバー299 £70,000
---fadeinPager---
Banksquiat.jpg
「Banksquiat」(2019)エディションナンバー300 £135,000
---fadeinPager---
Magenta.jpg
「Choose Your Weapon」(2010)エディションナンバー25 £195,000
---fadeinPager---
Silver Flag.jpg
「Silver Flags](2008)エディションナンバー1000 サインなし £25,000
---fadeinPager---
Sale ends.jpg
「Sale Ends」(2007)エディションナンバー500 £37,000
---fadeinPager---
Morons .jpg
「Marons」(2007)エディションナンバー150 £80,000
---fadeinPager---
Rude Copper.jpg
「Rude Copper」(2002)エディションナンバー250 £56,000
---fadeinPager---
Golf Sale.jpg
「Golf Sale」(2003)エディションナンバー150 £65,000
---fadeinPager---
GWB.jpg
「Girl With Ballon」(2004)スクリーンプリントはエディションナンバー150 £440,000
カンバスはエディションナンバー25 £3,200,000

関連記事