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晩酌がもっと楽しくなる便利家電を教えて!
食コンシェルジュ:磯野泰功(やすのり)さん
前職は広告系のグラフィックデザイナー。昔から料理好き、家電好きで、「人に会う仕事がしたくて」蔦屋家電へ。「デザインだけでなく、使い勝手やメンテナンスのことなどをお客さまにちゃんとお伝えしたいです」
「まずは、ワインをおいしくする家電製品をご紹介します。ワインの栓を抜いてテイスティングした際、酸味や渋みが目立ち、香りが乏しく感じられる場合があります。熟成が足りていない場合などにそうした閉じたワインになりやすいのですが、それを開くための手法としてデキャンタージュがあります。ワインをデキャンタに移し替えて空気に触れさせることで酸化を促進し、酸味と渋みを和らげつつワイン本来の香りを引き出すことができます」
普段使いのワインも、ヴィンテージワインのように。
「ただし酸化を促進するということは劣化も進みますから、デキャンタに移したワインはその場で飲みきってしまわなければなりません。そこで『晩酌にボトルを1本空けてしまうのは……』という方にお薦めしたいのが、Dionysus Technology Conceptsの『ソニック・デキャンタ』です。これはワインを空気に触れさせるのではなく、超音波の振動が起こす細かい気泡でワインを攪拌することで酸素を抜き、ワインの味と香りを引き立てるというもの。安いワインでもびっくりするほど味が変わります。またウイスキーや日本酒にも効果があるので、飲み比べて楽しんでみてはいかがでしょう」
「次は、晩酌に欠かせないおつまみをつくるための家電です。お酒のおつまみとして人気の燻製。最近は趣味として燻製づくりをする方も多いようです。ただ本格的な燻製は手間もかかりますし、煙が出るので気軽につくるというわけにもいきません。でもSTYLUXの『グルーディア燻製器』なら、手軽に燻製料理を楽しむことができます。使い方は簡単で、スモークチップを入れ、電源を入れたら、チップにライターで着火。本体に内蔵されたファンが煙を送り出すので、食材を入れた容器内にチューブの先を向けるだけ。3~10分でスモークの香りをつけることができます。もちろんあくまでも香りづけで、本当の意味での燻製ではありませんが、十分に燻製料理の風味を感じることができます。チーズやサラミ、豆腐やお漬け物など、さまざまな食材で試してみると楽しいですよ」
「最後にご紹介するのは、葉山社中の低温調理器『ボニーク』です。低温調理とは、普通にフライパンやオーブンで焼く際より低い温度、つまりタンパク質から水分が抜けて硬くなる手前の温度で、じっくり肉に熱を通すことでよりジューシーに仕上げる調理方法。下味をつけた肉をフリーザーバッグに入れ、ボニークをセットした鍋にそのバッグを入れたらスイッチオン。後はボニークが温度管理をしてくれるので、1時間ほどそのままにしておけばできあがり。レストランレベルの味を楽しむことができます。たとえば鶏のささみも、湯煎と低温調理では雲泥の差。やわらかくおいしく食べられます。ぜひいろいろな食材で低温調理を試してみてください」
コンシェルジュからの一言
食コンシェルジュ:磯野泰功(やすのり)さん
「今回ご紹介したアイテムは、いずれも味の違いなどを実験感覚で楽しめるものばかり。いろいろなお酒や食材で試して、自分だけの晩酌セットを開発してはいかがでしょう」
●二子玉川 蔦屋家電 TEL:03-5491-8550 https://store.tsite.jp/futakotamagawa/