いよいよミラーレスに参入! 100周年を祝う、まったく新しいライカ
ライカといえば、主力商品Mシステムを軸に、プロ仕様のSシステム、高級コンパクトカメラのXシステムなど、メイド・イン・ジャーマニーのプレミアムなカメラで、プロからアマチュアまで根強いファンを抱えています。デジタルカメラといえども、アナログ感や光学技術を大切にしたカメラづくりが大きな魅力といえるでしょう。
今回、ライカはそのイメージを刷新するかのような仕様をこのTシステムに載せてきました。
まずは、物理的なボタンやダイヤルが4つしかないということ。ボディ上面にシャッター/電源ボタン、動画ボタン、2つのダイヤルだけです。ほとんどの操作は、液晶のタッチパネルで行うのです。また、Wi-Fiも搭載し、スマートフォンへの転送や遠隔シャッターができるなど、最新の技術も搭載しました。スマホの操作性に慣れた現代人にとっては、実に効率のいい設計です。
Tシステム専用として新しく開発されたレンズがズームレンズ中心というのも、これまで単焦点を中心にレンズづくりをしてきたライカにとっては、チャレンジングな戦略といえるでしょう。単焦点レンズは現在のところ、ボディと同時に発売される「ライカ ズミクロンT f2/23mm ASPH.」のみ。一方ズームは、標準ズームレンズ「ライカ バリオ・エルマーT f3.5-5.6/18-56mm ASPH.」がボディと同時発売、広角ズームレンズ「ライカ スーパー・バリオ・エルマーT f3.5-4.5/11-23mm ASPH.」、望遠ズームレンズ「ライカ バリオ・エルマーT f3.5-5.6/55-135mm ASPH.」が、今年9月までに揃う予定だといいます。それらすべてが、オートフォーカスに対応しています。
もちろんMレンズを付けるためのアダプタも発売されるので、数多くの優れたMシリーズの単焦点レンズも使用可能です。アダプタは軽く小さいので、ボディやMレンズのコンパクトさを損なうことがないのも大きなポイントです。
センサーは、APS-CサイズのCMOSセンサーを搭載しています。M8に搭載されたものと同じサイズの大型のもので、暗いシーンでも鮮やかに、高コントラストかつ自然な色再現でディテールまで緻密に描き出します。ちなみに、レンズを外してマウントを見てみると、APS-Cよりも一回り大きいフルサイズセンサーも搭載できそうなサイズ感。フルサイズ搭載のTシステムも、将来的には期待できそうです。
アウディのデザインチームがデザインした流れるようなモダンなフォルムは、アルミニウムの塊を削りだしてつくられたものです。金属の塊から削ってつくられたカメラは、世界初だそう。この美しいフォルムを手にできるのは、5月26日(月)です。まったく新しいライカの新システムがどのように発展していくのか、いまから楽しみです。(Pen編集部)
ライカT (Typ 701) レンズ交換式デジタルカメラ
撮像素子:CMOSセンサー(23.6×15.7mm=APS-Cサイズ)
総画素数:1650万画素 有効画素数:1630万画素
記録媒体:内蔵メモリー(16GB)、SD/SDHC/SDXCメモリーカード、マルチメディアカード
寸法:W134×H69×D33mm 重量:約384g(バッテリー含む)
付属品:キャリングストラップ、キャリングストラップ取り外しピン×2、充電式リチウムイオンバッテリー(BP-DC 13)、バッテリーチャージャー(BC-DC 13、6種類の着脱式電源プラグ付き)、マイクロUSBケーブル、ボディキャップ
付属ソフト:Adobe® Photoshop® Lightroom®(ユーザー登録後にライカのホームページでの無償ダウンロードにより提供)、Leica T app(iOS®用、カメラ本体のリモート操作および画像の送信が可能、Apple社のApp Store®での無償ダウンロードにより提供)
価格:¥237,600
ライカ ズミクロンT f2/23mm ASPH.
長さ:約37mm 最大径:約63mm 質量:約154g
価格:¥243,000
ライカ バリオ・エルマーT f3.5-5.6/18-56mm ASPH.
長さ:約60mm 最大径:約63mm 質量:約256g
価格:¥210,600