L.A.にて第9回「ハミルトン ビハインド・ザ・カメラ・アワード」贈賞式が開催。プレゼンターはアカデミー俳優の“あの方”です!
ある世界的に有名なハリウッド俳優は、腕時計選びから役づくりを始めるといわれます。役柄や個性などを端的に表現するため、単なる映画の小道具を超えて、物語を進めていく上でも大変に重要な役割を担っているといえるでしょう。
ハミルトンはアメリカ発祥の時計ブランドであり、1951年に初めてスクリーンに登場。これまで450以上の映画作品を通して、俳優とともに役を演じてきました。斬新なフォルムやユニークなデザインから、SF映画の金字塔とされる傑作『2001年宇宙の旅』(スタンリー・キューブリック監督)や『メン・イン・ブラック』3部作などにも起用。2014年に公開された『インターステラー』(クリストファー・ノーラン監督)では、映画の製作チームからの依頼で、ジェシカ・チャステイン演じるマーフが着用する時計を特別製作しています。
このようにハミルトンはハリウッドの映画界における時計のパイオニアとして知られており、その深い関係に感謝して、プロデューサーや監督、小道具や衣装などを担当するクリエイターたちを顕彰する賞を贈呈してきました。
16年11月6日に、その第9回となる「ハミルトン ビハインド・ザ・カメラ・アワード」の贈賞式をロサンゼルスのエクスチェンジ・エルエー(Exchange LA)で開催(ロサンゼルス・コンフィデンシャル・マガジンと共催)。俳優のようにスクリーンで活躍しなくても、その背後で映画づくりをさまざまに支えるプロフェッショナルなクリエイターを讃える賞であるため、アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞などを受賞あるいはノミネートされた、そうそうたる顔ぶれが揃いました。なかでもプレゼンターとして、日本でも高い人気を誇る豪華な俳優陣や著名人が参加。『インターステラー』に主演したアカデミー俳優のマシュー・マコノヒー、ナタリー・ポートマン、デンゼル・ワシントン、ユアン・マクレガー、グラミーやアカデミー受賞シンガーのジョン・レジェンドなどが、受賞者を紹介して賛辞を贈りました。
ハミルトン インターナショナルのCEO、シルバン・ドラは「時計づくりと同じように、素晴らしい映画も情熱によって生まれます。だからこそハミルトンはユニークで素晴らしい映画をつくる最も情熱的なクリエイターに賞を捧げ、その情熱を分かち合うのです」とスピーチ。視覚効果賞を得たクレイグ・ハンマックは「この作品を一緒に作り上げてくれた数百人のスタッフや、この栄誉ある賞を分かち合うすべての仲間を代表して、ハミルトンに感謝するよ」と述べたほか、編集賞のメリアン・ブランドンも「映画の編集という仕事はなかなか注目されにくい仕事なんだ……。だからハミルトンが僕を見つけてくれて本当に嬉しいよ!」と、喜びを語りました。ぜひ、動画で授賞式の様子をご覧ください。(笠木恵司)
受賞者は16年度中に公開された映画、および今年度のカンヌ、トロント、ベネチアの国際映画祭とアメリカ映画協会映画祭(Festival of the American Film Institute)の出品作品から選定。受賞者と映画作品、プレゼンターは以下のとおり。
【2016年度受賞者リスト】「」は作品名
●アニメーション賞: クリス・メレダンドリ「SING/シング」/プレゼンター:マシュー・マコノヒー
●プロデューサー賞:ダレン・アロノフスキー「JACKIE(原題)」/プレゼンター:ナタリー・ポートマン
●脚本賞:マイク・ミルズ「20TH CENTURY WOMEN(原題)」/プレゼンター:ユアン・マクレガー
●作曲賞:ジャスティン・ハーウィッツ「ラ・ラ・ランド」/プレゼンター:ジョン・レジェンド
●撮影監督賞:シャルロッテ・ブルース・クリステンセン「FENCES (原題)」/プレゼンター:デンゼル・ワシントン
●音響技師賞:ケビン・オコネル、ロブ・マッケンジー、アンディ・ライト「HACKSAW RIDGE(原題)」/プレゼンター:メル・ギブソン
●視覚効果賞:クレイグ・ハンマック「ディープウォーター ホライズン」/プレゼンター:マーク・ウォルバーグ、ピーター・バーグ
●衣装デザイン賞:メアリー・ゾフレス「ヘイル、シーザー!」/プレゼンター:ジョン・レジェンド
●美術監督賞:パトリス・ヴァーメット「メッセージ」/プレゼンター:エイミー・アダムス
●編集賞:メリアン・ブランドン「PASSENGERS(原題)」/プレゼンター:モルテン・ティルドゥム監督
●ブレイクスルー監督賞:バリー・ジェンキンス「MOONLIGHT(原題)」/プレゼンター:マハーシャラ・アリ
●リードヘアスタイリスト賞:ケネス・ウォーカー 「LOVING(原題)」/プレゼンター:ジェフ・ニコルズ監督
●ブレイクスルー脚本賞:ルーク・デイビス「LION(原題)」/プレゼンター:デブ・パテル / サルー・ブライアリー
●外国語映画賞:アクセル・クセバツキー(共同プロデューサー)「NERUDA(原題)」/プレゼンター:ピーター・ボグダノヴィッチ
●小道具賞:クレイグ・チーズマン「THE CROWN(原題)」/プレゼンター:ヴァネッサ・カーヴィー