スポーティに愉しむ、海と空の極上クロノグラフ
両天秤の腕時計
文:並木浩一 写真:宇田川 淳

スポーティに愉しむ、海と空の極上クロノグラフ

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BREGUET
ブレゲ

ブレゲの魅力は多義的で、老若男女どんな好みにも対応する。チャーチル英国元首相が好んだクラシックでヒストリカルなモデルや、王妃マリー・アントワネットが繰り返し注文した美しい複雑時計は、いまも語り継がれる。しかも18世紀から世界のセレブリティに愛されてきたブランドは、圧倒的な魅力のスポーティなクロノグラフも揃えている。

「マリーンクロノグラフ 5527」は、最上級の“海の腕時計”。ホワイトゴールドのケースを100m防水に仕上げ、ゴールドの文字盤には新機軸の波模様を、手彫りギヨシェ仕上げで施した。ブルーダイヤルのモデルは、若々しくスポーティで、かつ上品だ。ブレゲの創業者である初代アブラアン-ルイ・ブレゲは19世紀初頭、ただ1人の“王立フランス海軍時計師”に任命され、マリン・クロノメーターの製造責任と名誉を一身に背負った。海との関わりは、レベルも年季も段違いなのだ。

一方、「タイプ XXⅠ(トゥエンティワン)3817」は“空の腕時計”、極上のフライバック・クロノグラフだ。そもそもは1954年、フランス空軍、テスト飛行センター、海軍航空部隊に納入した500本のクロノグラフ「タイプ XX」。妥協のない高性能が絶対条件となる軍用パイロット向けの装備品が、スペックを落とすことなく一般用に移行。センター分積算計とデイト表示を備えた世代が「タイプ XXⅠ」である。空とブレゲの関わりはまだあり、実はブレゲ家の創業者から5代目の子孫にあたるルイ-シャルル・ブレゲは、航空界の偉人。極上のアヴィエーション・ウォッチは、飛行機としてもフランス史に名を残しているブレゲに、オーラを重ねた名機なのだ。

サファイアのケース裏からは同じ出自の極上ムーブメントものぞく。表情は異なりながら、ブレゲをもつ満足感は海でも空でも、まったく変わることがないのだ。

  • マリーン クロノグラフ 5527

    ●自動巻き、18Kホワイトゴールド、ケース径42.3mm、ケース厚13.85mm、クロノグラフ、パワーリザーブ48時間、手彫りギヨシェを施したブルー仕上げゴールドダイヤル、シースルーバック、アリゲーター革ストラップ、100m防水。¥4,026,000(税込)

  • タイプ XXI 3817

    ●自動巻き、ステンレス・スチール、ケース径42mm、ケース厚15.2mm、フライバック・クロノグラフ、パワーリザーブ48時間、センター針による60分積算表示、両方向回転ベゼル、シースルーバック、カーフ革ストラップ、100m防水。¥1,650,000(税込)

ブレゲ ブティック銀座 TEL:03-6254-7211

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