国産ブランドが磨きをかけた、優れた仕事道具。
軽い! 小さい! コンパクトな銀色の筐体の「レッツノート」は、いつも気になる存在だった。新幹線に乗ると多くの乗客が使っているし、喫茶店でもよく見かける。新製品「QV8」に接してみて、その明確な設計思想から、なぜかくも多くのユーザーから「仕事の道具」として愛されているかの理由がわかった。
QV8は小さい。新幹線の座席のトレイに置いて仕事をする時、横にビールを置いても余裕でキーボードが打てるコンパクトさだ。また、軽い。タブレットとPCの二役をもつ2イン1なのに、約950ℊ。でも、天板、キーボード面、底面のすべてがマグネシウムで構成され、堅牢感と剛毅な手触りを感じる。
「しっかりさ」は堅牢であると同時に、「仕事の効率化」にも貢献。深くてしっかりとしたキータッチは、確かに仕事の進捗に役立つ。加えてマグネシウムの土台が盤石の安定さにて、素早い打鍵に応えてくれる。
12インチの液晶ディスプレイがA4縮小サイズで、3:2アスペクト比であるのも、私の場合、仕事の効率に直結する。一般的な横長ディスプレイに比べ、既に書いた部分をより多く表示できるからだ。原稿仕事とは、いま書いた文章を反芻しながら、次の言葉を紡ぎ出す作業。だから、これまで書いた部分がたくさん読めるというのは、原稿書きにとって、とても有用なことなのだ。
これらの美点が最新モデルで鮮やかに感じられたわけだが、そもそも、レッツノートほど「ノートパソコンで仕事をすること」の本質をつかんでいる製品はない。それは「レッツノート側の事情で、ユーザーの仕事を止めることがあってはならない」という当初からの一貫した開発姿勢を堅持しているからだ。
たとえば、バッテリー。2イン1ではバッテリー交換ができないものがほとんどだ。リチウムイオン電池は、頻繁に充放電を繰り返していると性能が劣化し、ついには使えなくなるので、交換不可なパソコンはそこで仕事停止だ。ところが、これはバッテリー交換可能なのである。本体底面のスライダーをずらすと、バッテリーパックが取り外せる。
また、このサイズなのにUSB3・1Type─C、USB3・0Type─A×3、HDMI、SDカードなどと、インターフェース端子が多いのに驚く。相手先のプロジェクターにHDMIがなく、アナログのミニD─Sub端子しかなかったら、プレゼンは不可能。だから旧来の端子も、仕事を止めないためには必要だ。机の高さから落としても満員電車でもみちくちゃになっても壊れない頑丈さも、仕事を続けるために必須の条件である。「仕事」のために、これほど尽くしてくれるノートパソコンが、他にあるだろうか。
キーボードを反転させ、タブレットモードに。アクティブペン(¥9、800 税込)で、手書きでの入力も可能。
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