決断してまた迷う、ラグジュアリーとゴージャスの二者択一。
両天秤の腕時計
文:並木浩一 写真:宇田川 淳

決断してまた迷う、ラグジュアリーとゴージャスの二者択一。

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ROLEX
ロレックス

ロレックスは、絶対に浮気しない強固なファン層を囲い込んでいる。他ブランドと比較することなく「ロレックスのなにを買おうか」という思考が、一本目でも何本目かでも彼らには当然。市販される〝ブランド読本〞の類が最も多く、しかも途切れないことには理由がある。 

その世界観を拡張するとびきりの新モデルが、今年も時計界を活気づけている。ひとつがエバーローズゴールド製の「GMTマスターⅡ」だ。そもそもは、遠目にはダイバーズ風のソリッドな外見を見せながら、1日で1周するGMT針と24時間表示ベゼルをもつ、国際派ご用達のモデル。そのツートーンのベゼルには新色のブラウン、目盛りはピンクゴールドのPVD、文字盤のモデル名はパウダーローズカラーで記されている。タフでスマートな素性に独特の赤みを帯びたゴールドを纏わせ、〝豪華さという特性〞も加わった。 

その華麗さを比較してみたくなるのが、新ダイヤルの「デイデイト40」である。もともとデイデイトは、ゴールドとプラチナ製のみという、ロレックスのなかでも特別なモデルである。しかも半円形のピースから構成される三連リンクの〝プレジデント ブレスレット〞は、1956年のデイデイト誕生時に同時発表された専用のデザインなのだ。12時位置に掲げる独創的なフルスペリングの曜日表示も、デイデイトが世界初だ。特徴を挙げればきりがない特別な存在に、最新のダイヤルが映える。メテオライト(隕石)の文字盤にバゲットカットのダイヤモンドインデックスが10ポイント、セットされている。 

ラグジュアリーさを際立たせた「GMTマスターⅡ」と、初手からゴージャスな「デイデイト40」。ジャンルが異なる時計に同じテイストを見出して迷うのなら、ロレックスの世界観に心地よく取り込まれた、何よりの証拠である。

  • デイデイト 40

    自動巻き、高精度クロノメーター(COSC+ロレックス認定)、18Kホワイトゴールド、ケース径40mm、メテオライト文字盤、10バゲットカットダイヤモンドインデックス、18KWG製プレジデント ブレスレット、100m防水。¥4,816,800(税込)

  • GMT マスターⅡ

    自動巻き、高精度クロノメーター(COSC+ロレックス認定)、GMT、18Kエバーローズゴールド、ケース径40mm、両方向回転式ベゼル(セラクロムインサート)、エバーローズゴールド製オイスター・ブレスレット、100m防水。¥3,888,000(税込)

●日本ロレックス TEL:03-3216-5671

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