パリで密かに話題のやきとり店「Le Rigmarole」のシェフが語る、外国人の視点で見た‟やきとり文化“の奥深い魅力とは?
美食の都市パリで、いま密かに話題になっている店をご存知でしょうか。昨年秋、11区に登場した「Le Rigmarole」。フレンチでもなくイタリアンでもなく、やきとり専門店なのです。オーナーシェフは、フランス系アメリカ人のロバート・コンパニョン。彼のドキュメンタリームービーが、「Pen Magazine International」で公開されました。
ロバートさんは、ニューヨークにあるやきとり専門店「鳥心」で修行を積んだ人物。食通の方ならご存知かもしれませんが、「鳥心」は、日本以外のやきとり専門店で唯一となるミシュラン一ツ星の名店なのです。そんな彼のやきとりに対する情熱は、やきとりに慣れ親しんだ私たち日本人も思わずハッとさせられます。ロバートさんはムービーの中で、こんなことを語っています。
「欧米の鶏肉料理といえば丸焼き、あるいは、もも肉とむね肉に分けるくらいが一般的です。でも、日本のやきとり文化は、牛肉をテールやサーロイン、リブと分けるように鶏肉の部位を細かく区別して調理します。ここまで鶏肉料理を突き詰めているのは、日本のやきとり以外にないでしょう。」
さらに部位によって、塩加減はもちろん、炭火の扱いも微妙に変えるのも日本のやきとりが誇る高度な職人技。外国人の視点で見ると、やきとりは日本人が思っている以上に奥深いものなんですね。このムービーを見ると、なんだかやきとり屋のカウンターに座る心構えが変わります。