シンガポール発のクラフトジンは、アジアならではの「キュウリ×桜」フレーバー
世界的なクラフトジンブームの中、2020年にデビューを飾ったのが、26歳の若き造り手、アシュヴィン・セカランが率いる「シンガポール・ディスティラリー」だ。3年前にロンドンで参加した蒸溜酒のエキスポでジンに開眼。仕事を辞めてイギリスとオーストラリアの学校で酒造りを学んだ後に、元上司や家族からの出資を受けて、仲間とともに蒸溜所を立ち上げた。
ウイスキーの蒸溜方式を取り入れた独自のプロセスでつくられる「シンガポール・ディスティラリー」のジンのフレーバーは、全6種類。スタンダードなロンドンドライジンに加え、アジアの熱帯ならではのボタニカルを使用したフレーバーが楽しい。ユニークなのはキュウリのジン。バラの花びらやキュウリのエキスが入ったヘンドリックスジンにキュウリスライスを入れて飲むことにインスパイアされ、マレーシアの高原地帯で生産されるキュウリを使い、日本から輸入した桜の花で香りを付けた。今後は、イチゴフレーバーの蒸溜も進んでいるとか。日本人の友人が描いたというラベルのグラフィックも洒落ている。これからの展開が楽しみだ。
●SINGAPORE DISTILLERY
www.SingaporeDistillery.com