コロナ禍で廃棄予定のバドワイザーから生まれ変わった、噂のジン「REVIVE」の愉しみ方。
秋が深まり、家でゆっくり晩酌を楽しむのにいい季節がやって来た。グラス片手に家族や友人と会話に花を咲かせたり、はたまた、ひとりで考えごとに耽ってみたり……。愉しむお酒は、心地いい時間を上手に演出してくれるものを選びたい。
そこで今回、落ち着いた秋の夜にぴったりな芳醇なジン「REVIVE(リバイブ)」をピックアップ。その名の通り、コロナ禍で余剰となったビールを「再生」して造られたジンは、香り高く、まろやかな味わいが特徴。酒類業界の協働によって生まれたREVIVEのストーリーとともに、お薦めの飲み方を紹介する。
新型コロナウイルス感染拡大はビール市場にも大きな打撃を与え、今年4月には国内ビール大手の販売数量が前年比で半減。大量のビールが消費されず、廃棄予定となった。
そうした事態を受け、酒類業界の3社が動いた。ジンやウイスキーを生産・販売するエシカル・スピリッツ(東京)、世界的ビールブランド「バドワイザー」を展開するアンハイザー・ブッシュ・インベブ ジャパン(東京)、老舗日本酒メーカーの月桂冠(京都)だ。
余剰の酒粕をジンに変える取り組みをしていたエシカル・スピリッツが技術を提供し、月桂冠が製造を担当。賞味期限切れとなった約8万杯分のバドワイザービールを蒸留し、特製ジンのREVIVEが誕生した。
単なる再生ではなく、味や香りにもこだわりが込められている。ビール由来の原酒に、ジュニパーベリー、ホップ、レモンピールなどを漬け込んだ。さらに仕上げ段階でバドワイザービールを添加するなど手間を惜しまない工程により、まろやかな味わいを実現した。
エシカル・スピリッツの担当者は「原料となるバドワイザーらしさを残しつつ、革新的な味わいに仕上がりました。『エシカルだから、もっと美味しい』ということを表現できたと感じています。現代は、消費や活用される機会がなく無駄になってしまう資源が数多くありますが、そうしたものは無限の可能性を秘めています。蒸留を通じて循環型社会を実現していきたいと考えています」とコメントしている。