代々木上原の中華「REI」で味わいたい、香味と旨味したたる“真紅”のよだれ鶏。
東京屈指の美食エリアにもかかわらず、夜は人通りも控えめで、静謐な時間も流れる代々木上原駅界隈。2020年8月に開業した「REI Chinese Restaurants(レイ チャイニーズ レストラン)」の外壁はスケルトン仕様で、一見の客にも開かれた雰囲気だ。カフェとビストロをミックスしたような空間には、ワインボトルがズラリ。中華料理店によくある朱の色彩は見受けられない。
しかし高島泰弘シェフのスペシャリテ「よだれ鶏“REI”スタイル」は、目の覚めるような赤色を放つ。さぞ辛かろうと思えば、自家製ラー油の香味と、東南アジアのたまり醤油というべきシーズニングソースの濃厚な旨味が漂う。しっとり食感の鶏肉を覆う赤い粉は、実は中国の唐辛子スナックを砕いたもの。辛さは控えめで、香ばしさが食欲をそそる。意外性と味のバランスが共存する料理は、ビール、紹興酒、ワインなどどんな酒にも合うのだ。
ほかにも四川花椒(ホワジャオ)が香る麻婆豆腐など、都内有名ホテルの広東料理店での経験が長い高島シェフは、中国各地の料理も得意とする。「チャーハンや餃子も揃え、町中華のような存在になりたい」と話す。
もちろん広東料理も素材の味が映える皿ばかり。1人前サイズから頼めるのも気が利いている。またメニューに記された「特製XOソース」は調味料にあらず。干しエビや金華ハムなど具だくさんな「食べるXO醬」ゆえ、これをアテにまず一杯、じっくりオーダーを考えるのもいいだろう。
東京都渋谷区元代々木町10-8 関ビル1F
TEL:03-6416-8803
営業時間:11時30分〜14時、18時〜22時L.O.
無休