挑戦を続ける都農のワイナリーが、昨年リリースした気軽なロゼ

日本ワインで乾杯!We Love Japanese Wine!

#13|
鹿取みゆき・選&文
尾鷲陽介・写真 
selection & text by Miyuki Katori
main photograph by Yosuke Owashi

ホワイト マスカット・ベリーA スパークリングワイン

ワイナリーには、既成概念を覆すようなワインづくりに次々と挑戦するタイプと、地道にスタイルを守り続けるタイプがあります。宮崎県都農町(つのちょう)にある「都農ワイン」は断然前者です。

赤いスパークリングワイン、山梨で知られる甲州ブドウを都農で育てたワイン、スペインのテンプラニーリョという品種を使った赤ワイン。これまでに何度、都農ワインに驚かされてきたことでしょう。なぜ挑戦を続けるのかと、ワイナリーの赤尾誠二さんに聞いてみたところ、

「なんといっても、つくってみたいから」という答え。

シンプルな答えのようだけど、「つくりたい」という思いに突き動かされて、ワインと向き合っているつくり手たちの顔が思い浮かび、腑に落ちます。そして、そうした思いは否応なしにワインには滲み出てしまうとも思うのです。そもそも、ものづくりの根底にはこうした思いがなきゃ、人の心は動かせない。

もちろん、新たにチャレンジしたことが、それまで定番としてつくっていたワインに役立つことだってあります。またその逆で、定番ワインで苦労した分、新たなワインでチャレンジできることもあるとも赤尾さんは言います。

そんな都農ワインが昨年初めてリリースしたのが、「ホワイト マスカット・ベリーA スパークリングワイン」。黒ブドウでつくったワインですが、ほんのりわずかに紅をさしたようなロゼワインです。黒ブドウをさっと搾った果汁でつくられているのです。

「すっきりとした辛口で、気軽にグビグビ飲めるロゼワインをつくりたかった」と、赤尾さん。

ほのかに漂うイチゴの香りにそそられて飲んでみると、きりっとした辛口が喉を潤します。値段も1,000円台。こんな気軽なロゼワインを昼下がりから飲んで、ほろ酔い気分になるのもいいものだと、正直に思います。



挑戦を続ける都農のワイナリーが、昨年リリースした気軽なロゼ
黒ブドウをさっと搾ってつくるロゼワインは、「ブラッシュタイプ」と呼ばれます。かつてカリフォルニアのジンファンデルという品種のワインで大流行したスタイルです。ほのかな色合いを生かすために、できるだけ、短時間で搾ることが大切です。

ホワイト マスカット・ベリーA スパークリングワイン

ワイナリー名/都農ワイン
ブドウ品種と産地/マスカット・ベーリーA(宮崎県児湯郡都農町)
容量/720ml
価格/¥1,846
問い合わせ先/都農ワイン
TEL: 0983-25-5501
www.tsunowine.com


プレゼント

新連載「日本ワインで乾杯!」のスタートを記念して、毎回、ご紹介するワインを1名の方にプレゼントします。 第13回「ホワイト マスカット・ベリーA スパークリングワイン」のご応募の締め切りは、2016年6月23日(木)まで。ふるってご応募ください。  ※当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。未成年者のご応募はできません。ご応募は日本在住の方に限ります。なお、伊豆諸島(大島・八丈島を除く)および小笠原村(小笠原諸島)への配送はできません。ご応募にあたっては、弊社メールマガジンへのご登録が必要です。

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