日本ワインで乾杯!We Love Japanese Wine!
尾鷲陽介・写真
main photograph by Yosuke Owashi
プレミアム・ルージュ2013
最近の、日本ワインの注目のされ方には、長らく紹介してきた私自身も驚いています。確かに、小規模なつくり手たちが次々と登場してきて、新たな才能に出会った時にはいつも興奮も覚えます。けれども一方で、多くの人に伝えたいと思うのは、既存のワイナリーのワインが格段においしくなっていることです。特に第3セクターのワイナリー。このカテゴリーのワイナリーも注目です。
かつて第3セクターのワイナリーといえば、お土産ものとしての需要をあて込んだところがほとんどでした。ラベルも、味わいもいけてない。そうしたイメージを払拭し、現場の若手のがんばりで、ワインが激変しています。
たとえば、朝日町ワイン。醸造担当者の鈴木智晃さんを中心とした若手のメンバーによって、ワインは大きく変わりました。10数年前とは、ホント別物です。今回、ご紹介する「プレミアム・ルージュ」は、彼らが高品質化に取り組んだ第1号とも言えるワイン。ワンランク上のワインをつくろうという気持ちを込めて、この名前を付けたそうです。
「でも、いまとなっては、プレミアムなのに安いね(値段は1,490円!)と言われるんです」と、鈴木さんは笑って話してくれました。
ワインは、マスカット・ベーリーAという品種に、ブラック・クイーンとメルロをブレンドしています。ベーリーAは、朝日町の柏原地区の農家さんのもの。日本で最も収穫が遅い、完熟しきったブドウです。
何といっても印象的なのは、口の中で感じる広がりのあるベリー系の果実の風味。ブドウのパワーを感じます。一部のワインを樽の中で寝かせているので、樽の香りと果実の香りのせめぎ合いも心地よい。そして1,000円台とは思えない飲みごたえ。鈴木さん、グッジョブ!
クリスマス、年末年始にみなさんはどんなワインを飲むのでしょうか? このワインなら、お節のゴボウの八幡巻やハゼの甘露煮などが合いそうです。ちなみに前回ご紹介した「キザンスパークリング トラディショナルブリュット」、さらにはその原料ぶどうの甲州から造ったワインには、お節と合わせやすいものも多いです。
プレミアム・ルージュ2013
ワイナリー名/朝日町ワイン
ブドウ品種と産地/マスカット・ベーリーA、ブラック・クイーン、メルロ(すべて山形県)
容量/720ml
価格/¥1,490
問い合わせ先/朝日町ワイン TEL: 0237-68-2611
http://asahimachi-wine.shop-pro.jp
新連載「日本ワインで乾杯!」のスタートを記念して、毎回、ご紹介するワインを1名の方にプレゼントします。
第2回「プレミアム・ルージュ2013」のご応募の締め切りは、2016年1月7日(木)まで。ふるってご応募ください。
※当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。未成年者のご応募はできません。ご応募は日本在住の方に限ります。なお、伊豆諸島(大島・八丈島を除く)および小笠原村(小笠原諸島)への配送はできません。ご応募にあたっては、弊社メールマガジンへのご登録が必要です。