焼く、煮る、蒸すも思いのまま! まったく新しいキューブ型キッチンツール...

焼く、煮る、蒸すも思いのまま! まったく新しいキューブ型キッチンツール「ANAORI kakugama」とは?

文:小長谷奈都子

誕生のきっかけは、ANAORI創業者の穴織英一が幼い頃、先代の父親がカーボンで焼いてくれた焼き芋の記憶。ANAORI kakugama 3.4ℓ(204×184mm)¥249,800(参考価格、税込、送料込)※発送開始は2021年7月下旬予定

カーボン・グラファイトを知っているだろうか。炭を高温で熱して不純物を燃焼・気化させた純粋な炭、つまり炭素素材を黒鉛化したものだ。高い熱伝導性、導電性、耐摩耗性をもち、鉄と比較すると比重は4分の1、遠赤外線放射率は5倍にもおよぶ。無限の可能性を秘め、金属に変わる最先端の素材として注目を集めている。

その塊を削り出してつくった新たな調理道具が、ANAORI kakugama。半世紀以上にわたってカーボン・グラファイトの技術開発を実践してきたANAORI と、日本料理の本質を追求する料理人、小山裕久の共同開発で生まれたプロダクトだ。

優れた遠赤外線効果で、理想的な火入れを実現

茶道の形式にヒントを得たキューブ型、均一な熱の対流を可能にする、江戸時代に主流だった釜のカタチを再現した内部の「いも形」。そして無垢のヒノキの中蓋に、茶室建築の最高位面取り技術「几帳面」をあしらった角や縁と、ミニマルなフォルムに日本古来の知恵や美意識が詰まっている。グリルパン機能を備えた波型の上蓋もユニークだ。

最大の魅力は、1台で焼く、煮る、蒸す、揚げる、炊くといった調理法すべてをこなせること。焼き物は短時間で中まで火が通ってふっくらジューシーに、煮物は下処理なしに素材の個性と出汁の旨みが渾然一体の味わいに。カーボン・グラファイトの優れた遠赤外線効果や熱伝導性、肉厚構造が、加熱による食材の細胞破壊を最小化し、理想的な火入れを実現してくれる。IH、ガス、オーブンとすべての熱源に対応するのもポイントだ。

kakugama とは外的形状を表す「角」と伝統的な日本の羽釜の内部形状の「釜」を合わせた名称。水分量を自然と調節するヒノキの中蓋、グリルパンになる上蓋と、デザイン美と機能を兼ね備える。

すべての角や縁に茶室建築の最高位面取り技術「几帳面」のあしらい。そのまま卓上に出しても映える美しさ。

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