残り物のパンからつくる、次世代のビール
シンガポールの国家環境庁の統計によると、当地の食料廃棄物の増加率は毎年30%にも上るという。クラスト・ブルーイングの創設者トラヴィン・シンは「どうすれば少しでもフードロスを減らしてコミュニティに貢献しつつ、サステイナブルなビールづくりができるか」を模索した結果、売れ残りのパンを原材料に使うことを発想。30社ものベーカリーに直談判するものの、交渉が成立したのは1社のみ。出来上がったクラスト第1号ビールは、爽やかでフルーティな味わいだ。プロジェクトは広がり、現在は他の人気ベーカリーやアーバンファーミング(都市農業)事業体とのコラボビールを醸造中。残り物がどんな味わいのビールに変貌を遂げるか、待ち遠しい。