JR新宿駅の新南口エリア一帯の再開発や、パブリックアートを配した東口駅前広場の設計など、注目のプロジェクトを手がけている建築家の大野力。最近ではリモートワークの比重が高まっているが、それでも仕事を円滑に進めるには、現場に出て大勢の人と関わることが重要だと感じている。
「素材を触ったり現場の状況を確認したりと、モノづくりをしていく上ではリモートでは対応できないことも多々あります。事務所でも現場でも除菌対策をとりながら、リモートでできる仕事とリアルな作業とを選別しています。
職業柄、空間にあるプロダクトやちょっとした置き物にもつい目が行ってしまうという大野。いまや建物のエントランスや商業施設のあちこちで目にする除菌ボトルの存在を、建築家としてどのように捉えているのだろうか。
「以前の日常をもとにした空間のしつらいが、現時点での都市の姿。そこにいまは即席で除菌ボトルが置かれていますが、今後の設計では、除菌という行為の存在が前提になっていきます。新しい生活の振る舞いが加わったことで、空間デザインが変わるきっかけになるかもしれません」
自身の事務所でも、共用の道具やみんなで触る模型をもっとスマートに除菌できたらいいと語る。N.actなら金奥から布までさまざまな素材に対応し、医療機関や空港、介護施設で業務用として使われる成分を含む点にも、信頼感を覚えるという。
「プロの現場で採用されるものには安心感があります。デザインも、水が99%という製品のキャラクターを感じさせるカラーリングが印象的。手に馴染みやすいなめらかなパッケージとか、主張しすぎない適度なサイズ感もフレンドリーだと思います」