グラフィックアーティストYOSHIROTTENが偏愛する、音楽系ロング...

グラフィックアーティストYOSHIROTTENが偏愛する、音楽系ロングTシャツ

写真:加藤佳男 文:力石恒元 イラスト:阿部伸二(karera)

YOSHIROTTEN●1983年、鹿児島県生まれ。アートディレクター、デザイナーとしても活躍。2015年にクリエイティブスタジオ「YAR」を設立。グラフィック、映像、立体、インスタレーション、音楽などさまざまな表現方法で作品制作を行う。

YOSHIROTTEN(ヨシロットン)さんがロングTシャツを着る理由は単純明快。スタジオで過ごすことが多く、空調の整った部屋の中ではロングTシャツ一枚のスタイルが適しているからだ。とりわけ、自分が好きなカルチャーとデザインが交わる、音楽や本のレーベルが手がけたものを集めている。その時々でアップデートされる気分に合わせて服を選ぶため、ここ1年以内に手に入れたものを着ることが多いという。彼自身もイベントグッズとしてロングTシャツをつくる。正面は胸元にロゴが、背面にどんとグラフィックが入っているデザインが、彼なりのベスト・バランスだ。

「あえてロングTシャツをつくるという時点で、つくり手のこだわりを感じます。普通のTシャツと比べて高価なボディを使用し、アームにデザインやメッセージなど多くの情報を入れられますから。特別感を備えていると思います」

デザインという視覚上の面白みに加え、カルチャーを織り込んだロングTシャツには別の楽しみ方がある。

「デザインを見て、このレーベルが好きならこんなお店に行ってそう、これを着ているならあのフェスに行ったんだなと、文化的なメタ情報を読み取って人柄を知ることができる。親近感が湧いて、実際声をかけちゃいます」


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Melody As Truthのロゴと名前だけのミニマルなデザイン。

友達のDJユニット「MONKEY TIMERS」が開くイベント「DISKOKLUBB」で購入。

写真家コーリー・ブラウンが手がけるインディパブリッシャー「Silent Sound」とブルックリンのアーティスト、B.トム スティーヴンソンのコラボTシャツ。

日本の音楽レーベル「Chill Mountain」発のアルバム『Metcha Quito-Vol.2-』のアートワークに登場する人物のシルエットを、ロングTシャツのデザインに落とし込んでいる。

※Pen2020年9/15号「あたらしい定番と、自分のための定番」特集よりPen編集部が再編集した記事です。

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