次に京都に行ったら泊まりたい、個性豊かな最新ホテル4軒。

次に京都に行ったら泊まりたい、個性豊かな最新ホテル4軒。

文:小長谷奈都子

京都に次々とオープンしている新しいホテルは、ラグジュアリー系、ライフスタイル型、洗練デザイン、一棟貸しとスタイルはさまざま。チョイスに迷ったら、どんなホテルライフを送りたいかで選んでみるのも一案だ。景観、温泉、ダイニング、バーといった最新ホテルのイチオシの魅力が、より豊かで濃密な旅時間を叶えてくれるだろう。


【ウェスティン都ホテル京都】 近代建築の傑作をアップデート

リニューアルで平均客室面積が約40㎡から約70㎡に拡大。和のローソファやベッドを配し、スティールで編んだ繊細な下地窓、小さくモダンにリモデルした村野藤吾のブラケット照明や七宝編みのランプなどを取り入れ、伝統的な数寄屋建築に現代技巧を調和させている。

2020年に創業130周年を迎えるにあたり、18年より大規模リニューアルを行ってきた「ウェスティン都ホテル京都」。先行オープンしている本館と東館客室に加え、7月に数寄屋風別館「佳水園」が完成した。「佳水園」は、日本モダニズム建築の開拓者のひとり、村野藤吾の設計により1959年に建設された別館。華頂山に続く高低差のある地形を活かした外観やパブリックスペースを継承しながら、客室はこれまでの2室を1室にし、ベッドルームとリビングルームを分けることでさらなるゆとりと心地よさを生み出した。繊細な空間に最新の建築技術や素材を導入した現代数寄のカタチが見どころだ。そしていちばんのニュースは、敷地内にて新たに掘削した天然温泉が12室すべてで楽しめること。自然の岩盤をそのまま活かした庭園や白砂敷きの中庭、「佳水園」専属女将による心のこもったサービスと、まるで旅館に滞在しているような贅沢なひと時を市中で満喫できるとは嬉しいかぎり。

滝が静かに流れ落ちる佳水園庭園は、近代京都を代表する造園家、七代目小川治兵衛の長男・白楊が作庭。白砂敷きの中庭は村野藤吾のデザインで、緑で表現された瓢箪と杯は、佳水園庭園の岩盤から流れる滝の水をお酒に見立てたもの。

約1200mの掘削(くっさく)を実施し、湧出した天然温泉が佳水園の各部屋で楽しめる。

1890年の琵琶湖疏水の開通前日に、豪商・西村仁兵衛らによって「吉水園」として創業し、現在に至るまで京都を代表する国際的なホテルとして歴史を重ねてきた。2021年春にはスパが完成予定。

ウェスティン都ホテル京都
京都府京都市東山区粟田口華頂町1(三条けあげ)
TEL:075-771-7111
全266室(うち佳水園12室)
ジュニアスイート¥143,000〜、佳水園¥242,000〜 ※2名1泊1室料金、税込、サービス料別、朝食付き
www.miyakohotels.ne.jp/lp/westinkyoto/kasuien/ja

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