「世界のライカ型カメラ」展で、ライカの歴史的影響を知る。

「世界のライカ型カメラ」展で、ライカの歴史的影響を知る。

今回約250点が展示される、世界のライカ型カメラ。

カメラの世界で特別の地位を占め続けている「ライカ」。1923年頃、映画用だった35mmフィルムを使った小型精密カメラの試作機を製造し、1925年に「ライカⅠ(A)」を発売しています。その後、多くのカメラメーカーの目標となり、世界各国で多数の模倣機や類型機がつくられました。そうしたライカ以外のメーカーが製造したライカ型カメラを集めた特別展、『世界のライカ型カメラ―小型精密カメラの進化と発展―』が、3月11日から半蔵門の日本カメラ博物館で開かれます。
展示品は、旧ソビエト連邦のフェドやゾルキー、アメリカのイーストマン・コダックなどからフランス、イタリア、ドイツ、そして日本や中国のライカ型カメラもあり、確認されているものが数台に留まる希少な品も含め、ライカに範をとった世界のカメラ約250点と資料を展示予定。
「ライカ」を手本とした類型機は単なる模倣にとどまらず、「小型精密カメラとは何か」、「カメラに求められるものは何か」を各国の製作者が考え、その後のカメラの発展にも繋がった歴史の重要な1ページでもあります。
日本でも「ライカに追いつけ、追いこせ」を合言葉に各社が競った時代があり、さらに「ライカ」とは別の方向――日本が世界に誇る一眼レフカメラの発展――へと繋がりました。現在人気の「ミラーレス」レンズ交換式デジタルカメラにもライカ型カメラの影響は色濃く、その歴史はカメラファン必見です。(Pen編集部)

(上)日本の光学精機が製造した「ニッポン」(1942年)。カメラの修理や改造を専門としていた光学精機社が、軍部からの依頼でライカの特許を無視して製造を開始。軍用や報道用に納入されたが戦後も継続して発売された。
(中)「パックス ゴールデンビュー」(1952年)。大和光機が製造。「ライカ」の外観でレンズシャッターを採用した小型の距離計連動カメラ。海外にも多く輸出され、人気を博した。
(下)「紅旗 20」(1971年)。中国製で、ライカ型カメラの中でも珍しい「ライカM4」に似たもの。200台のみの生産といわれる。

日本カメラ博物館特別展
『世界のライカ型カメラ-小型精密カメラの進化と発展-』

3月11日(火)~6月22日(日)

東京都千代田区一番町25番地 JCII 一番町ビル(地下 1 階)
TEL:03-3263-7110
開館時間:10時~17時
休館日:月(月曜が祝日の場合は翌日、5/7)
料金:一般¥300、中学生以下無料

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