ものづくりの街・燕三条で、廃工場を用いた初の展覧会を開催

ものづくりの街・燕三条で、廃工場を用いた初の展覧会を開催

文:栃原菜穂子

本展の会場となるのは広大な廃工場。太い一筋のピンクラインは、「燕三条 工場の祭典」のアイデンティティであるピンクストライプに発展する最初の一本であり、これからつくり上げていく展覧会への強い意思を示す。写真:「燕三条 工場の祭典」実行委員会

古くから金物産業で日本の暮らしを支えてきた燕三条およびその周辺エリアの工場を開放し、ものづくりの現場を体感するイベント「燕三条 工場の祭典」が10月1日から10月17日まで開催される。目玉は、廃工場(旧 野水機械製作所 工場)を舞台にした展覧会『Tsubame-Sanjo Factory Museum』だ。

本展はかつて燕三条の工場でも使用されている研磨機を製造していた工場跡を舞台に、職人の技術による高品質な製品、燕三条の歴史文化、「燕三条 工場の祭典」の歩みなどを展示紹介するもの。これまでも、ものづくりの現場を開放し、一般向けに工場見学や作業体験のイベントを開催。会期外には東京をはじめ、アジアやヨーロッパの各都市で燕三条のものづくりの魅力を伝える展覧会を行ってきた。

今回ははじめて燕三条で展覧会を開催し、これまでの集大成となる内容を目指す。また、ライブ配信によるギャラリーツアーも実施し、会場に行くことが難しい遠方の人にも楽しめるコンテンツが用意されている。本展を通して燕三条の未来に目を向け、燕三条のものづくりの力や歴史を見つめ直す機会にしたい。


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