冬の‟釣り美女”は、ねっとり濃厚な肝パン狙い。

冬の‟釣り美女”は、ねっとり濃厚な肝パン狙い。

撮影:黒沼 諭(aosora) 文:佐野慎悟

vol.13
大森美知
モデル/ウォーキング講師

ゲレンデにいるスノボ女子然り、防寒ウェアで完全防備した釣りガールもまた、男心をぎゅっとわしづかみにします。特に普段は中年親父しかいない釣り船に、こんな都会的なお洒落女子が乗り合わせていたら、釣られた魚がうらましく思えてしまうかも。

いま話題のインフルエンサー「バズ美女」を紹介する、Pen Online限定のスペシャル連載。今回は、釣りをこよなく愛するハーフ美女の“おみち”こと大森美知さんと、釣り船を仕立てて旬のカワハギ釣りに出かけました。もともとバス釣りが大好きで、「SEEKAND」というフィッシングアパレルブランドまで立ち上げている大森さん。「#バズ美女」の取材依頼を受けた際には、“バス”美女の取材だと勘違いしてしまったそうです。

カワハギ釣りに出かけたのは、寒さの厳しい12月中旬。早朝の5時に都内を出て、金沢八景にある船宿の「弁天屋」さんから、朝日をバックに出航しました。実は大森さん、この前日にも千葉へバス釣りに出かけていて、ベッドに入ったのは午前2時だったそう。釣りに行けるのなら寝る間も惜しんでしまうとは、まさに筋金入りの釣りガールです。冬のバスは活性が落ちて釣れなくなるので、冬には冬の釣りを、ということで、旬のカワハギに狙いを定めました。

「エサ取り名人」の異名をもつカワハギは、釣りの難易度が高い上級者向けの魚。ただカワハギの肝は「海のフォアグラ」とも呼ばれていて、刺身と一緒に食べるとまさに絶品。特にこの時期は肝がパンパンに肥大化している“肝パン”状態なので、是非とも新鮮な状態で持ち帰って、心ゆくまでカワハギ料理を満喫したいところ。美味しい夕食にありつけるかどうかは、大森さんの腕次第。釣り人が夢にまで見る肝パンのカワハギと、釣りのインスタでバズる釣りガール。旬を迎えた人気者同士による、熱いバトルが繰り広げられました。

釣り場に着いてからしばらくの間、朝のひんやりとした空気と、静かな海の景色を楽しんでいた大森さん。霧や雲が少ない早朝は、釣り場から雄大な富士山が見えることも。

ダイナミックなアタリを楽しむバス釣りとは違って、カワハギ釣りでは、「ブルブルッ」と繊細なアタリを感じ取る集中力が重要。それを見逃すと、竿を上げたらエサが全部取られていたなんてこともしばしば。ちなみにカワハギ釣りのエサは、女性にも扱いやすいアサリの剥き身。

極寒で、しかも時折雨もちらつく悪天候の中、大森さんは、ただ一心に竿先を見つめています。流石に真冬のカワハギ釣りはハードすぎたかも? と思っていると、小さなアタリを逃した大森さんは「すっごい楽しい!」とひと言。

強い雨と風で心が折れかけたとき、ついに大森さんが船中で初めてのヒット! 20cmを越す良型を落ち着いて釣り上げ、やっと見せてくれました、この笑顔。「かわいい! なに? このおちょぼ口(笑)。しかもたい焼きみたいな形だし、ユニコーンみたいな角もある。たい焼きユニコーンだ!」と、初対面にテンション急上昇。

その後船中でおにぎりの昼食を挟んで、夕方までしっかりカワハギ釣りに没頭した大森さん。釣果は両型6枚と、船中トップの竿頭。船長から血抜きと神経締めのやり方も教わり、肝パンのカワハギは、最高の状態でクーラーボックスに。

金沢八景の港内に戻るころには、日も西に傾き夕暮れ時。大森さんが着ているポンチョは、自身でデザインした「SEEKAND」のもの。現在はブランド休止中のようですが、近日中の再開を目指して準備中だそうです。

この日釣ってきた肝パンのカワハギを、三軒茶屋にある創作料理屋「糧(かて)」に持ち込み、刺身にしてもらいました。閑静な住宅街の、しかも地下にある店とあって、知る人ぞ知る、隠れ家的な名店として親しまれています。大森さんも、真剣勝負の船の上とは打って変わって、終始リラックスムード。

大きな角皿に敷き詰められたカワハギの刺身と、新鮮なものでしか味わえない生の肝。都内で一本釣り活け締めのカワハギをこのボリュームで頼んだとしたら、5千円オーバーはザラ。自分で釣ったからこそ楽しめる、最高の贅沢と言えます。大森さんもサブアカウントの「@omichigohan」では、釣った魚を自分で調理した様子をアップしています。

まずは、この日のハードな釣行を労って、生ビールで乾杯。疲れた身体に染み渡るような、おいしい一杯にやっとありつけました。船上の余韻が残る陸酔い状態に、さらにアルコールの心地よさも上乗せされて、すっかり上機嫌。あとは目の前にある刺身を堪能するだけです。

醤油に肝を溶かした“肝醤油”で刺身を食べるのも贅沢ですが、せっかくの鮮度なので、最初の一口は、生の肝を刺身に包んで、醤油はちょこっとつけるだけ。

カワハギの刺身を口に入れた途端、口中に幸せがあふれてこの表情。「いままで食べた刺身のなかでダントツにおいしい!」と、カワハギの魅力にハマったようです。
※取材協力:「弁天屋」 神奈川県横浜市金沢区瀬戸2-22 TEL:045-701-9061
「糧」 東京都世田谷区三軒茶屋1-41-15 B1F TEL:03-3795-4198

Q1
好きな男性のタイプは?
A
アウトドア系の引っ張ってくれる男性。
Q2
好きな男性のファッションは?
A
清潔感があれば、どんなジャンルでも。
Q3
よく行くお店は?
A
三宿の焼肉「ケニヤ」。
Q4
好きな食べ物は?
A
なめろう
Q5
趣味は?
A
釣りしかない。
Q6
好きな休日の過ごし方は?
A
バス釣り or 海釣り
Q7
好きな音楽とその理由は?
A
ハワイアンミュージック(生まれた場所の音楽だから)。
Q8
特技は?
A
料理。「身体にもお財布にも優しい」をコンセプトに、インスタのサブアカ「@omichigohan」で一食500円の献立を公開しています。#おみちごはん #見た目は高く値段は安く
Q9
好きな本は?
A
ウォーキング講師を務めているので、身体にまつわる本を読むことが多いです。
Q10
好きな映画は?
A
『50回目のファーストキス』
Q11
身長は何cm?
A
167cm
Q12
好きなお酒は?
A
ハイボール。いちばん太らなくて罪がないから。
Q13
自分は犬系女子? 猫系女子?
A
元気な犬。
Q14
インスタグラムで反響が大きかった投稿は?
A
結局釣り。毎日釣り。やめられない。
Q15
自撮りする時に気をつけていることは?
A
カッコつけたモデルとしてのクールな自分が楽なのですが、釣りしてたり、笑顔だったり、普段っぽくて親近感のある写真の方が何倍も反響があるので、自然体で、質感があって、加工感が出ない写真になるように気をつけています。
冬の‟釣り美女”は、ねっとり濃厚な肝パン狙い。