2015年のミラノ万博の際に完成するはずだった「シティライフ」のショッピングモールが、ついにオープンした。シティライフは、ミラノ中心に位置する16万㎡の土地の再開発プロジェクト。ダニエル・リベスキンド、ザハ・ハディド、磯崎新の3人の建築家が象徴的なオフィスタワーと集合住宅の設計を手がけており、モールもエリア内にある。
モールの入り口付近にはインテリアショップが並び、その奥にはスーパーマーケットやレストラン、カフェ、ギャラリーそしてファッションゾーンへとどんどん店が続いていく。建築散策にもってこいだったこのエリアに、新たにショッピングの楽しみが加わった。

サクレ・クールからエッフェル塔まで、360度の展望を誇るルーフトップ・レストランが誕生した。場所はプランタン百貨店メンズストアの屋上。ギャルリ・ヴィヴィエンヌの人気イタリアンレストラン「ダロッコ」のチームと、パリのイベントシーンを引っ張るノクティスがタッグを組んで仕掛けるスペースは、デパートの屋上のイメージを一新するクールな空間だ。　
オープンキッチンで供されるライトなフレンチは、ランチにもディナーにもよし。リゾートのプールサイドを思わせるバーでは、スターバーマン、ニコ・デ・ソトが提案するラムベースのカクテルをぜひ。深夜2時まで営業というパリの夜も満喫できるアドレスだ。

古くから続く市場のひとつであるサン・アントニ市場が、約10年もの改修工事を経てついにリニューアルオープンした。
もともとは建築家のアントニ・ルビラ・イ・トリアスにより1882年に建設され、当時を代表する鉄骨の建築物だった。その時代から繊維商人が集まり、衣類の店が多い市場としていまも知られる。近年は、休場日である日曜に大きな古本市が開かれ、市民にとって不可欠な存在となっていた。外観をほぼ変えずに修復して新しくなった市場には、全235店がひしめき、うち52店舗が食料品、105店舗が衣料品、78店舗が古本などを扱う。秋には地下にスポーツジムがオープンする予定。さらに活気があふれそうだ。

個性的なデザインホテルとして人気だったニューマジェスティックホテルが閉鎖して1年を経て、全面改装して会員制クラブとしてオープン。1階の「クラン・カフェ」は会員以外も利用でき、高感度な若者やインフルエンサーの集まる話題のスポットになっている。人気の理由は20世紀初頭の建築を活かし、タイル貼りの壁や床を真鍮の照明などで彩った、インスタ映えするレトロモダンなインテリアと、ヘルスコンシャスなメニューだ。看板メニューは、五穀米の上に豆腐やキヌアをのせた丼物。また、リラックス効果があったり消化を促したりとさまざまな効能があるブレンドティーを各種揃える。週末は混雑必至なので、平日午後の時間帯を狙って行こう。

1968年にミラノで生まれ、今年で創業50周年を迎えたエトロ。これを記念して、ミラノ文化博物館ではブランドのアイコンであるペイズリーをテーマとした「ジェネレーション・ペイズリー」展を開催。近世ヨーロッパで流行した博物室「ヴンダーカンマー（驚異の部屋）」というコンセプトのもと、50年の歴史にちなんだ50のルックを、デジタルや3Dを駆使した空間で見せる。　
会場ではファブリックやエトロファミリーが所蔵するアートピースも多数展示。メソポタミアで誕生し、長寿や神通力を象徴する「生命の樹」、ペイズリー。エトロが長きにわたってモチーフとし、進化させている模様の、パワーが表現された展覧会に期待だ。エトロのHPはこちらから→www.etro.com