元祖美術館3Dウォークスルーサービスの「Google Arts & Culture」。世界の有名美術館をGoogleがデータ化。ただし、美術館単位での情報の更新はいまのところないので、コレクションの紹介が中心だ。
もっとも、森美術館の3Dウォークスルーの前にも多くの人が美術館のウォークスルーを体験しているはずだ。美術館をVR化した先駆的なサービスといえばGoogle Arts & Cultureがある。これはオルセー美術館や大英博物館など、世界の名だたる美術館や博物館の中をGoogle Street Viewのようにツアーできるというものだ。
Google Arts & Cultureの制作は、Street ViewとGoogle Earthの混合チームによるものとあって、楽しめるのは美術作品だけではない。世界遺産から世界の名所や旧跡、また名称に“& Culture”とあるように、ファッションや食文化、歴史上の人物や事柄と、閲覧できる分野は無限大。“世界中の文化遺産をオンラインで紹介する”という謳い文句に偽りはない。
先に紹介したMatterportと、Google Arts & Culture。見る側としてはどちらも似たような体験ができるが、いちばんの大きな違いは、後者は世界中にある膨大な美術館をGoogleが同社の都合で少しずつ撮影を行っていること。このため個々の美術館の有名コレクション展などを見るのには向いているが、期間限定で行われている企画展までは3D化できない。これに対して、Matterportでは美術館が美術館の都合に合わせて業者に発注してつくるので、期間限定の企画展でも3D化できる。