日常的風景の映像を独自の手法で写し取る、佐藤雅晴の個展が開催中。
アーティスト佐藤雅晴の個展が、京都のイムラアートギャラリーで3月5日まで開催されています。佐藤雅晴は、1990年に東京芸術大学大学院修士課程修了後、ドイツの国立デュッセルドルフクンストアカデミーに在籍、現地に10年間滞在しました。日本に帰国後、精力的に作品を発表し続け、近年では現代美術のアワードを受賞するなど、国内外で注目も高まっています。本展では、これまでに佐藤氏が制作した作品のなかから平面作品11点が展示されます。
佐藤氏の作品の特徴のひとつがその制作工程。ビデオカメラで撮影した映像を、パソコン上で一定のルールと手順によってトレースするというものです。日常の風景を撮影し、膨大な時間を費やしてパソコンのペンツールで写し取ることで、実写と作品との間に得もいわれぬわずかな差異が生まれ、独特の表情、質感を持った作品となっています。
また、本展は東京の原美術館の「ハラドキュメンツ10 佐藤雅晴 東京尾行」と並行して開催されています。オリジナリティある手法を用いることで、日常的な風景に新たな視点を与えてくれるような作品を、ぜひ現地で体感してみてはいかがでしょうか。(高柳 圭)
佐藤雅晴 個展
開催期間:~3月5日(土)
開催時間:11時~19時
開催場所:イムラアートギャラリー
京都市左京区丸太町通川端東入東丸太町31
休:月・日、祝日
http://www.imuraart.com/