『江戸の狩野派』展で、日本史上最大の画派の清新な魅力に触れる。
室町時代から江戸時代末期までの約400年、時の幕府の御用絵師として、また戦国期には織田信長や豊臣秀吉らの権力者と結びついて画壇の中心にあった狩野派。狩野永徳や狩野元信の名前は誰でも耳にしたことがあるはずです。
4世紀にわたって画壇に君臨した、世界でも例を見ないほどの力をもった日本絵画史上最大の画派・狩野派。その狩野派のなかでも、特に徳川の時代に焦点を当てたのが今回の展覧会。優美・瀟洒な絵画様式によって新たな時代を切り拓いた画壇の覇者・狩野探幽(たんゆう 1602~74)を中心に、限られたモチーフによって詩情あふれる豊かな空間をつくりだした江戸狩野派の魅力に迫ります。「独創=芸術」という近代以降の絵画の基準とは違った、画派としての“型”の継承が重要だった時代。型を重視しながらも、いかに個性的な作品をつくり出していったのか。そんなところに注目して見ることもできます。(Pen編集部)
江戸の狩野派 ―優美への革新
~12月15日
出光美術館
東京都千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル9階
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10時~17時(火~木、土、日)、10時~19時(金)
入館は閉館30分前まで
休館日:月(月曜が祝日および振替休日の場合は開館) 年末年始、展示替期間
料金:¥1,000