『植物画の黄金時代―英国キュー王立植物園の精華から』展で、美しきボタニカル・アートの世界をのぞいてみよう。
植物標本や植物画の世界最大のコレクションを誇る、ロンドンのキュー王立植物園。1759年に当時の皇太子妃であり、のちのジョージ3世の母となるオーガスタ妃が、キュー王宮の周りに庭をつくったのが始まりです。現在は植物学の研究機関でもあります。過去2世紀にわたって世界各地から集めた多様な植物標本は、およそ700万点以上、植物画は20万点以上にもおよびます。
まだカメラのない時代、植物画は植物の細部までを記録して考察するために欠かせない科学的な研究資料でした。また、それらはいま改めて見てみると、アートとしての美しさも兼ね備えています。
開催中の『植物画の黄金時代―英国キュー王立植物園の精華から』展では、そんなキュー王立植物園所蔵の植物画の中から、18世紀末~19世紀前半に描かれた選りすぐりの28点を展示。東インド会社のもとインド人画工によって記録された、大きな葉や鮮やかな花弁をもつ植物の姿は、大胆な美しさで迫ってきます。
植物画と植物学を最前線で研究する、東京大学の所蔵品により構成されるこの展覧会は、博物誌の豊かさを伝える刺激的な場でもあります。会場のインターメディアテクでは、東京大学が1877年の開学以来蓄積してきた学術標本や研究資料などを、ヨーロッパで流行した博物陳列室である「驚異の部屋(ヴンダーカンマー)」風に陳列。「Made in UMUT―東京大学コレクション」として常設展として公開しています。知的好奇心を満たしてくれる空間で、美しい植物画の世界を覗いてみてください。
『植物画の黄金時代―英国キュー王立植物園の精華から』
開催期間:2017年9月16日(土)~12月3日(日)
開催場所:インターメディアテク GREY CUBE
東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE2・3F
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開催時間: 11時~18時 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月(祝日の場合は開館し、翌日火曜休) ※その他、館が定める休館日あり
会期中入場料無料
www.intermediatheque.jp