「僕らって、お笑いはダウンタウン、ファッションは裏原に呪われた世代だと思うんですよね(笑)」
10代の多感な時期に、90年代ストリートカルチャーの洗礼を受けたシソンヌの長谷川忍さんは、40代になったいまも、その熱狂のただ中にいるようだ。
「カニエ・ウエストやヴァージル・アブロー、KAWSにしたって、みんな裏原出身みたいなところ、あるじゃないですか。普通に考えてすごいことですよね。昔はお金がなくて買えなかったけど、大人になったらもう歯止めが利かなくなっちゃって……。最近はそんな僕ら世代をくすぐってくるアイテムも多くて、本当、大変ですよ」
そんな長谷川さんのヒーローは、ストリート界のレジェンドNIGO®。彼が手がけるヒューマンメイドのパーカは、新作が出るたびに必ずチェックしているそうだ。
「もっと大人らしい格好をしなきゃって、頭の中では思っていても、やっぱり無理みたいです(笑)」
※この記事はPen 2022年5月号「いま欲しい93の服と小物」特集より再編集した記事です。