時計業界のニュースな存在であるリシャール・ミルが、またSIHHの会場を騒がせた。ひときわポップなテイストにブースを染め抜き、発表されたのは予想外の「リシャール・ミル ボンボンコレクション」である。アートディレクターのセシル・ゲナが手がけたカラフルでグラフィカルなプロダクト群は、「スイーツライン」と「フルーツライン」に大別。それぞれのモデルは、お菓子や果物をモチーフとしたデザインが特徴的だ。スイーツラインは「マシュマロ」「カップケーキ」「レグリーズ」「スセット（キャンディ）」の4モデル。フルーツラインは「リチ（ライチ）」「ミルティユ（ブルーベリー）」「シトロン（レモン）」「キウイ」「スリーズ（さくらんぼ）」と、写真の「フレーズ（ストロベリー）」の6モデル。ケースはスクエアが3型、トノーシェイプが6型、ユニセックス・サイズも揃えたコレクションだ。
第一印象を裏切るようにつくり込みは本格的で、セラミック、カーボンTPT、クオーツTPTなど先進の素材をモデルごとに使い分け、きわめて軽量かつ強靭に仕上げられている。ビジュアルにはアクリルペイントやグランフー（高温焼成）エナメルを駆使し、表面はシュガーコーティング効果の新機軸で独特の質感に。大胆で奇抜、創造的で遊び心が満載のコレクションは、話題沸騰が必至だ。