もっと知りたいいい服、いいモノ
Pen3/15号 「いい服、いいモノ」 連動企画 本誌購入は こちらから
今季プッシュされているアイテムが、インディゴ染めのシリーズ(ブラックカラーは硫化染め)。ショートパーカ、ロングアノラック、マウンテンパーカ、ロングパンツ、ショートパンツがあります。「ロクヨン」と呼ばれるアウトドア用素材の定番である「コットン約60%・ナイロン約40%」のタフで撥水性もある素材をインディゴ染めして、タウン用途とアウトドア用途の中間を狙った服です。デニムのように色落ちしていく風合いを楽しみつつ、いざというときは雨風を防ぐことも可能。ガンガンと着込んでみたいシリーズです。
肌触りが滑らかでちょっと贅沢なインナーウエアも、スノーピークが力を入れているアイテム。丸首Tシャツは、肩が動きやすいラグラン仕様で七分袖。胸ポケット補強の布テープがいい味出してます。流行アイテムでもあるヘンリーネックTシャツもフロントが布。ヴィンテージやミリタリーの感覚が注入されたデザインです。どちらもオーガニックコットンで、丸首のほうはアルティメートピマオーガニックコットンが使われています。
スノーピーク、「ムーンスター」(シューズメーカー)、「ジャーナルスタンダード レリューム」(セレクトショップ)の三者がタッグを組んだ、コラボスリッポンが登場。
「キャンプ場で履く、泥や水に強いつっかけというイメージでつくりました」
と菅さん。日本製を掲げるムーンスターも、エッジーな感性をもつレリュームも、近ごろファッションシーンで注目度が急上昇中です。ハイセンスなブランドは、似た者同士で自然に惹かれ合うのかもしれません。
ラストにご紹介するのは、一見するとオーセンティックなデニムのプルオーバーシャツ。でもよくご覧ください。裾の全周にぐるりとポケットがついているのがおわかりでしょうか。そう、裾にエプロンを取り付けたような、キャンプ時での機能が考えられたシャツなのです! サイドにハンマーループつきで、ハンマーやライトなどを引っかけられます。大きなポケットは街中でも便利。財布、スマホ、ノートなどを放り込んで、手ぶらで打ち合わせやランチに出かけられます。もう、クラッチバッグなど持たずに過ごせちゃいますね。
スノーピークのコレクションから感じられるのは、服との新しい付き合い方や、これまでと異なる服の着方の提案です。ごく日常的な服でありながら、いま私たちが求めているライフスタイルやカルチャーが確実に投影されています。ショップ展開も積極的で、3月にも新店ができ、続々と各地にオープンしていくスノーピーク。日本発信のクールなアウトドア&タウン兼用ウエアにぜひ袖を通してみてください!(高橋一史)