近未来的な流線形のダイナミックなフォルムに、大型のリューズがふたつ。サーキットを疾走するレーシングカー、あるいはSF映画で飛翔する宇宙船を思わせる独創的なフォルムの高級複雑時計が登場しました。
ケースは手首の内側に向けて大きく傾斜しており、扇型のダイヤルにはふたつのレトログラード表示を配置。ダイヤル上部は100度の範囲で時間を、その下部では85度の範囲で分を表示します。時間表示はジャンピング式なので、赤い針は目盛りから目盛りへと飛び移り、12時を表示し終えたら瞬時に1時へと戻ります。分のほうは逐次進みますが、60分になれば針は同じように0位置に帰ります。時間と分の表示が2段に分かれていることで、通常の時計のように針が重なり誤認する怖れもありません。クルマのステアリング・ホイールを握っている状態で瞬時に時・分がわかる「ドライバーズウォッチ」として視認性を追求した結果です。ダイヤル上部には、時計の心臓部にあたる調速脱進機が露出。テンプの活発な往復振動が、エンジンのピストンのような生命力を感じさせるアクセントになっています。しかも、約100時間のロングパワーリザーブ。
このスピード感あふれる高級複雑時計「アクシオム」は、2017年にフランスで設立された新進気鋭の時計ブランド「フェノメン」が開発しました。カーデザイナーとウォッチメーカーのふたりが出会って創業したブランドの第1作であり、最先端のレーシングカー製作で培われたデザインセンスに、高度な時計技術を融合した革新性が際立っています。
ムーブメントは、ダイヤルに露出したテンプなどの調速脱進機の下にレトログラード機構が隠され、その下に2つの香箱と輪列を配置した3層構造が特徴です。これは航海用の精密時計であるマリンクロノメーターが、揺れなどで精度に影響が出ないよう特殊な多層構造になっていたことからインスピレーションを得たとしています。
さらに、天地非対称のケースは軽量で強靱なチタン製であり、6時側のラグ(ベルトとの接合部)は極端に短く、12時側を可動式にしているので、手首の太さにかかわらず快適なフィット感が得られます。
ひと目見ただけでも強烈なインパクトを残す個性的なこの時計はシルバーとブラックの2種類のケースカラーでそれぞれ世界限定60本。希少なリミテッドモデルである上に、購入者には「ピレリスーパー耐久2019」に参戦する本物のレーシングカーをサーキットで運転できるプログラムも提供されます。クルマ好きは時計好きといわれますが、まさにそのふたつの究極の組み合わせを体感できるのではないでしょうか。
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