トランプ大統領の時間の大半は「オタク活動」に充てられている。
<1日ほとんど働いてないスケジュールの実態が明らかに>
ドナルド・トランプ米大統領の個人スケジュールのデータから、大統領の1日の圧倒的大半が何も予定のない「エグゼクティブ・タイム」に充てられていることがわかった。トランプがしょっちゅうテレビを見たり、ツイッターでメディアを批判したり、手あたり次第に電話をかけたりするのもこの時間らしい。
ネットメディアのアクシオスはリークされたトランプのスケジュールを元に、過去3カ月間の大統領の毎日の行動を分析。その結果、トランプの1日の60%は、たった一人で誰にも邪魔されず、何の予定もない「エグゼクティブ・タイム」で占められていることがわかった。
具体的には、中間選挙後の11月6日から2月1日までの、トランプが起床してから寝るまでの時間(計502時間)のうち、何と297時間15分がエグゼクティブ・タイムだった。
「いかなる政権においても、大統領にとっても何より重要な資産は時間だというのに」と、ジャーナリストのクリス・ホイップルは、CNNに語っている。ホイップルは、歴代の大統領首席補佐官の活動をテーマにした『ゲートキーパーズ』という本の著者。「トランプはまた米大統領の基準を引き下げた」
一方、予定された会議に充てられたのは77時間で、移動時間は51時間。約40時間は昼食に充てられた。トランプは起床時間の半分以上をホワイトハウスの居住区域でテレビを見たり新聞を読んだり、報道に対してどう反応すべきか議員や側近、友人や非公式な顧問らと談笑して過ごしていることになる。
「大統領はいつも何かを企んでいる」
アクシオスがトランプの個人的なスケジュールを直接知る立場にある6人に確認したところによれば、トランプは通常午前6時前に起床するものの、午前中も半ばになるまでは大統領執務室にやってこないことが多い。1日の最初のミーティング(相手は情報当局者や首席補佐官)は通常、午前11〜11時半の間に行われる。
ある匿名のホワイトハウス高官によれば、トランプはプライベートな時間にも仕事をしているが、それはいわゆる「大統領の職務」ではない可能性があるとアクシオスに語っている。「彼はいつも電話をしたり、誰かとしゃべったりしている。いつも何かを企んでいるが、それはきちんとした形をなしているとは言いがたいものだ」
ちなみに11月7日のトランプのスケジュールは、首席補佐官との30分間のミーティングの後は7時間ぶっ通しの「エグゼクティブ・タイム」だった。
文:ベンジャミン・フィアナウ 翻訳:村井裕美