故ブッシュ元大統領の介助犬サリーの任務

故ブッシュ元大統領の介助犬サリーの任務

自宅を出る主人の棺を家族と共に見送るサリー photo: Bloomberg

<亡くなったジョージ・H・W・ブッシュ元大統領の棺に寄り添う姿が悲しみを誘った介助犬サリーのこれまでと今後>

ジョージ・H・W・ブッシュ第41代米大統領が11月30日、惜しまれながらこの世を去った。ブッシュ家の広報担当者ジム・マグラスが3日後、ブッシュの棺の傍らに横たわる失意の介助犬サリー(Sully)の写真をツイートすると、悲しみはさらに広がった。「任務完了」というマグラスの言葉を見て、サリーの行く末を案じる声も多く寄せられた。

答えは、ブッシュ家があるテキサス州ヒューストンのテレビ局KTRKの報道で明らかになった。サリーは今後も介助犬として、負傷した退役軍人のために働き続けるのだという。

サリー・H・W・ブッシュは、ニューヨーク州スミスタウンで障害を持つ退役軍人や救急隊員向けに介助犬を派遣する「アメリカズ・ヴェット・ドッグズ(America's VetDogs)」で訓練を受け、派遣された。クリスマス休暇まではそこに戻って過ごし、その後はウォルター・リード米軍医療センターでファシリティドッグ(患者に寄り添って心を癒すなど治療を支援する犬)として活動する予定だ。

KTRKの報道によると、ウォルター・リード米軍医療センターでサリーは、他のファシリティドッグ「ディロン軍曹」と「トゥルーマン軍曹」の同僚になるという。
サリーは2018年6月に、最愛の妻バーバラを失ったブッシュのもとに派遣された。ブッシュは、ツイッターにサリーの写真を投稿し、訓練したアメリカズ・ヴェット・ドッグズに対して感謝を述べていた。
その写真には、ブッシュ自身とサリーのほかに、第42代米大統領ビル・クリントンも写っている。

マグラスは6月、CNNに対し、「サリーはほぼ何でもできる。唯一できないのはマティーニを作ることだが、心配は無用だ。サリーは、マティーニを作る人を連れてこれるからね!」と述べていた。
サリーは、2ページ分にもわたるさまざまな指示をこなせるよう訓練を受けており、電話にも出られる。 サリーは、2歳になるころブッシュ家に来た。アメリカズ・ヴェット・ドッグズは声明で、「ブッシュ元大統領の日常生活を助け、そばでサポートできる犬として特に選ばれたのがサリーだった」と述べている。
サリーという名前は、2009年にニューヨークのハドソン川に旅客機を着水させて人命を救った機長チェスリー・サレンバーガーのニックネーム「サリー」にちなんでいる。






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サリーも幸せだった。

文:ドニカ・ファイファー 翻訳:ガリレオ