現在、最も人気があるファッションアイテムといえるのが、スニーカー、バックパック、キャップといった軽快で実用的なグッズ類です。男性の着こなしにおいて、これほどグッズが主役になった時代は他にないでしょう。ファッション性だけではない“使える” アイテムこそがいまの気分なのです。ここに紹介するのは、レザーのネックレスの先端に、靴べらが付属した創造性あふれるアクセサリー。革靴で名高い「ベルルッティ」ならではの贅沢な素材使いと、ていねいなコバ仕上げは他に類を見ない美しさ。実際に首にかけると、服装をスタイリッシュに引き立てるデザインなのがよくわかります。IDストラップのような親しみやすさもある、大人こそが似合う小粋なファッショングッズの登場です。

英国を代表するアンダーウエアブランド「サンスペル」。創業者の曽孫にあたるジョン・ヒルが、一枚のボクサーショーツをアメリカから持ち帰ったのが1947年のこと。彼はヒップ中央に縫い目のないワンパネル仕様を考案し、世界で最も希少性が高い素材のシーアイランドコットンを使用し、独自のボクサーショーツを完成させました。それから約70年。ジョン・ヒルの功績を讃えるために特別につくられたのがこのボクサーショーツです。アーカイブで見つけたボタンフライのデザインをベースに、ソフトな肌ざわりとシルクを思わせる光沢をもつシーアイランドコットンポプリンを素材に使用。フロントには贅沢な貝ボタンを採用した。ボクサーショーツと同素材のポーチまで付属している、こわだる大人の一枚です。

“クオリティ・オブ・ライフ”。人生の質を求めるならば、ルームウエアや下着にもこだわりをもちたいものです。快適に過ごすことへの投資は、自分を大切にすることであり、生活や気持ちにも余裕が生まれます。「ルーマー」は、愛知県の尾州で50年以上続く織工場「タッカ」と、クリエイティブディレクターの南貴之の協業で誕生したファブリックブランド。歴史的なションヘル織機や低速のレピア織機を活用して、「織り」に重きを置いた製品を生み出します。このパジャマに使われている素材は、ペルーで採られた超長綿のピマコットンにベビーアルパカを混紡したオリジナルの糸でていねいに織られています。しなやかな超長綿と、ベビーアルパカの優しさが快適さを約束し、贅沢な肌ざわりを実感できるはずです。

都会の日常において、和の光景に親しむことが多くなったように感じます。日本家屋を改装したカフェで抹茶やほうじ茶のラテを飲んだり、家では作家がつくった工芸品の器に無国籍な料理を盛ったり。生活に浸透している和は、どれも現代的にアレンジされたもの。新しさを演出する工夫があるからこそ、我々の日常にフィットしているのでしょう。ここに紹介する一着も、“きもの” ながら洋服のように着やすくアレンジされた逸品。ウエスト位置にベルトループがあり、スポーツバックル仕様の細ベルトがあらかじめセットされています。上から帯を締める必要がなく、脱ぎ着も短時間で行えます。さらに生地は、汗が染みても弱酸性になる肌に優しい素材の「エコピュアー®」。足元にスポーツサンダルを合わせても見栄えがいい、誰もが手軽に和装を愉しめるユニークなアイテムです。

四季折々の一年のなかで、最も日本の服飾文化を意識するのが夏でしょう。花火大会の時期ともなると、目にもまぶしい浴衣姿の女性が増えてきます。彼女らの装いをリスペクトする意味でも、男性も足元くらいは和の装いをしてはいかがでしょうか。そこでお薦めしたいのが、京都・祇園の老舗履物匠「ない藤」が手がけるブランド、「ジョジョ」。雪駄の顔をもつサンダルで、日本古来の履物から着想を得て、指先に体重を乗せしっかりと歩ける仕様になっています。親指と人差し指でつかむ「前ツボ」の素材は、哺乳瓶に使われる特殊なゴム。足裏は汗を吸うコルクで、アウトソールはタイヤにも利用される頑丈なSBR素材です。普段着の足元をスニーカーや革靴からこれに変え、日本の夏を存分に謳歌しましょう！