完全主義者のジョブズが愛した、ニューバランスのスニーカー
文:小暮昌弘(LOST & FOUND) 写真:宇田川 淳 スタイリング:井藤成一イラスト:Naoki Shoji
【スティーブ・ジョブズ編】
第1回 スティーブ・ジョブズが制服のように愛した、ハイネックのカットソー
「美女にライバルがバラを10本贈ったら、君は15本贈るかい? そう思った時点で君の負けだ」
これは、スティーブ・ジョブズが語った有名な言葉。だが『スティーブ・ジョブズ全発言』(桑原晃弥著、P H Pビジネス新書刊)では、この言葉の真意を、大切なことはライバルよりも「ちょっといいもの」をつくることではなく、世の中が思いつかない「圧倒的にすごいもの」をつくることだと解説する。
そんな完全主義者のジョブズが愛したスニーカーが、アメリカのマサチューセッツ州ボストンで1906年に誕生したニューバランス。同社を代表する数々の有名なモデルを愛用したが、特に長く愛用していたのが長く愛用していたのが「M991」や「M992」だ。M991のオリジナルモデルは2001年に、M992は06年に発売されたので、年代的にも合致する。どちらもニューバランスの象徴であるグレーカラーで、同ブランドの誇るクラシックな佇まいとハイテクな見た目とが融合したデザインが特徴だ。
M992のグレーは06年の発売以来、一度も復刻されることがなかったが、20年、ついに復刻を果たした。一般的なニューバランスのスニーカーとの大きな違いは、「N」のロゴが小さいことだろう。ヒール部分に「USA」の文字が入り、品番の「992」の数字はシュータンとヒールサイドに入っている。
もちろん、デザイン以外の機能性も折り紙付き。踵のミッドソールには独自の技術でつくられた「ABZORB SBS」を搭載。抜群のクッション性と衝撃吸収性を備え、履き心地もいい。当然、希少なアメリカ製だ。
ニューバランス ジャパンお客様相談室 TEL:0120-85-0997