写真:宇田川 淳
Vol.67 さらりと羽織る快適ロングアウターで、ニッポンの秋を優雅に味わって。
ルーズフィットの流行に伴い、新定番と呼べるほど人気が定着したのが着丈の長いアイテムです。膝下まであるロングシャツ、腰を覆うカーディガンなどを街で目にする機会も増えました。こうした服は男女が似た服装をする近年のジェンダーレス・スタイルともリンクしています。そこでいま、旬の着こなしのために手に入れたいのがロングアウターです。
お薦めの着方は、肩に乗せるようなラフなスタイリング。着物に重ねる「羽織」をイメージして、日本の大人男性ならではの小粋な表情を愉しみましょう。ここにセレクトした3着は、秋の風を感じる季節にぴったりなデザインのものです。まず最初にお届けするのは上写真の一着。チェスターフィールドコートのようですが、胸の箱ポケットやサイドのフラップポケットはジャケットのディテール。ジャケットの裾を長く伸ばしたような軽快な服で、どんな服装にも合わせやすくなっています。
表地はふわりとソフトなナイロン・シルクで、裏地もレーヨン・シルク。袖を通せばわかる肌触りのよさも自慢です。吸湿発熱効果のある芯を中綿として使い、その風合いは日本古来の「どてら」や布団を思わせます。カジュアルな製品染め仕上げのこのアウターは、家の中でも着たくなるほど愛着の湧くワードローブになるでしょう。