写真:宇田川 淳
Vol.26 シャツを畳んでクラッチバッグにトランスフォーム !? アートかギャグか、2018年春夏も 「ダブレット」 が絶好調です。
バリッとした独特な質感のシャツが袖に抱えているのは、折り畳まれてビニールに収納されたドレスシャツ……かと思いきや、実はサイドにファスナーが付いたクラッチバッグです! 椅子やテーブルにポンッと投げ出されたら、買ってきた、またはクリーニングから戻ってきたシャツにしか見えない “だまし絵” アイテム。PVCの透明ビニールの外装の中に、本格的な仕立てのシャツが入っています。立体感のあるリアルな落とし込みは、目の肥えた大人でも思わずクスリと笑ってしまう完成度の高さです。
アートとユーモアを行き来するこのバッグは、タイドアップして仕事するビジネスパーソンにこそ使っていただきたいものです。仕事机に置いておくだけでも、ニヤッとして気分が上がるでしょう。社内ミーティングの時、来客をもてなす時、場を和ませ話を弾ませる小道具としても大活躍するはず。
手がけたブランドの「doublet(ダブレット)」は、 “本気で遊ぶ” 作風で現在ブレイクしている注目株です。デザイナーの井野将之さんは、雑誌Pen2017年12/15号の「CREATOR AWARDS 2017」特集における、『必読! 2017年の「クリエイター・ニュース」』内で、注目すべき4人のファッションデザイナーのひとりに選出された実力派。ダブレットはよくストリートテイストと称されますが、モノづくりの現場に井野さんが足を運び、実験を繰り返している点で、多くのストリートブランドとは一線を画します。いわゆる “服好き” の心にも響く工夫と品位があるのです。
バッグのみならず、ここに掲載しているシャツにもひと筋縄ではいかないアイデアが込められているのですが、詳細は次ページでご紹介しましょう。クラッチバッグのファスナーを開けた状態や、まだまだあるユーモアアイテムもたっぷりとお届けします!