写真:宇田川 淳
Vol.21 この秋冬で一番の流行の英国調チェック柄を、ブルゾンで取り入れましょう!
男性の服装について、「流行を気にせず、自分のスタイルを追うべき」と昔から言われ続けてきました。ですが、大人になると誰しも、毎日着る服やコーディネートが自然と定まってくるものです。変化させるほうが、むしろ積極的なアティテュードであるともいえます。日々新しいモノや情報が生まれ、生活スタイルが様変わりした現代において、いまという時間を知るのにファッションは有効です。固まりがちな頭をほぐすためにも、仕事に役立つ時代感覚を取り入れるためにも、多くの人に支持される流行の服装を、ご一緒に見ていきましょう。
今回ピックアップするのは2017-18年秋冬で、世代も男女も問わない一番のトレンドである「チェック柄」。キーワードは「レトロな英国調」です。流行している理由は、ここ何年もハイテク素材を用いたスポーツアイテムの人気が続き、それに対する反動や、世界のモード界で話題の70年代リバイバルが重なった結果と考えられます。街中のショップでは、コート、パンツ、ニットなどあらゆるアイテムで懐かしいチェック柄が打ち出されています。
ここにお届けするのは、今季の代表的な2種類の柄が用いられた2型のデザイナーズブルゾン。ブルゾンというアイテムそのものも、採用されたハリのあるウール素材も、新鮮な着こなしを生みます。柄の名称は、上のブルゾンが「グレンチェック」、下が「ガンクラブチェック」。英国の田舎(郊外)を感じさせる伝統の柄により、モダンな服が何年でも着続けられる落ち着いたイメージになっています。
色はどちらも茶系で、それも今季らしい特徴の一つ。着こなしは、黒のスリムなパンツで都会的に仕上げるのがお薦めです。直線的なブルゾンの形を活かし、シャープな印象になるようにすっきりと着るのが似合います。オリーブグリーンのカーゴパンツを合わせ、全身をアースカラーのトーンでまとめつつ、色のメリハリをつけるのも素敵でしょう。ブルーデニムももちろん、茶と抜群に相性のいいパンツです。水色に近い薄いデニムなら、よりいまふうな装いに。茶系の服は野暮ったい印象になりがちなだけに、うまく着ればとても洒落たムードになるものです。
次ページでは、これらのチェック柄の詳細をひも解きます。