オトナが選ぶ浴衣と、初心者のための着こなしQ&A
構成、文:高橋一史
写真:SHINMEI(SEPT)

Vol.05 オトナが選ぶ浴衣と、初心者のための着こなしQ&A

十代目 山口源兵衛

夏本番を迎えたいま、袖を通したくなるのが浴衣です。伝統を尊重しつつ現代的な浴衣選びや着こなしはどのようなものでしょうか? その答えを求めて、世界のモードファッションからビジネスウェアにまで造詣の深いショップ「ユナイテッドアローズ」を訪ねました。以前より“和モノ”に力を入れている同店が取り扱う浴衣と、スタッフのご意見を参考にした初心者のための浴衣講座をお送りします。

まずは今年の新作デザインから。麻混の立体的な織りの綿生地で、パリッとしたハリ感のある一着です。約280年の歴史を持つ京都の帯問屋「誉田屋源兵衛」の、10代目となる山口源兵衛さんが手がけました。伝統の図案がモダンな配置で抽象的に表現されています。幾何学的な絵のモチーフは、夏の夜を照らす稲妻。古来では、「雷が多い年は豊作になる」と言われ、縁起が良いとされていました。この考えを受け継ぐ浴衣は、着るとダイナミックな強い男性像が出現します。

浴衣¥48,600、縄帯¥32,400(共に十代目 山口源兵衛)、下駄¥17,064(ユナイテッドアローズ)/ユナイテッドアローズ 原宿本店メンズ館(TEL:03-3479-8180)

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