ジル・サンダーとのコラボ「+J」が話題のユニクロから、ロンドン発のブランドJW ANDERSON (ジェイダブリューアンダーソン)とのコラボ「UNIQLO and JW ANDERSON」の新作が到着。2017年から続く人気コレクションの最新春夏ウエアは、リセットとリニューアル、フレッシュなスタートといった”春”のイメージを全面に押し出したデザインだ。“Threads in bloom””(春を紡ぐ)をテーマに掲げ、ナチュラルな風合いの素材にブランケットステッチや花の刺繍があしらわれた遊び心溢れるアイテムがラインナップする。
「外出が制限される中でコレクションを制作するにあたり、春、そしてリニューアル、というアイデアがずっと心にありました。そして私にとって大切なクラフトのエッセンスを、いかにコレクションに反映させるかについても思案してきました。このコレクションを着ることで、皆様が温かく、そしてポジティブな気持ちになることを祈っています。」とデザイナーのジョナサン・アンダーソン。
可憐でタフな野花を思わせる小花の刺繍は、Tシャツやブラウス、そして帽子やトートバックなどのグッズに。色や素材に合わせて趣が変わる刺繍が、アクセントとして文字通り花を添える。ざっくりとしたメンズTシャツやワークシャツ、ウィメンズのデニムに施されたブランケットステッチや、ボヘミアンな雰囲気のスモッキングディティールのドレスやスカートも象徴的だ。
色合いは、カーキ、ブラウン、アイボリーなどの落ち着いたカラーがメイン。かつ素材は、涼やかなリネンやシアサッカーを使用することで軽やかな印象だ。メンズ、ウィメンズともにボトムス合わせで展開されるセットアップはリネンブレンドやコットンスラブなど、柔らかでクラフト感のある生地を採用。リラックスした雰囲気を纏いながらもステッチワークやシルエットの妙がJW ANDERSONならではだ。
ベーシックでありながら、のどかな春の陽気と、手仕事の温もりを思い起こさせるコレクション。ユニクロのシンプルで上質な服づくりに自然と融合した一連のアイテムは、数あるユニクロのコラボモノの中でも出色の出来栄えだ。
ジョナサン・アンダーソン自らがプレゼンする動画をチェック!
今回のコレクションのインスピレーションはどのようなものですか? お客様に伝えたいメッセージは?
私はロックダウンが始まったころ、幸運なことに、ロンドンの自宅の庭など屋外で時間を過ごせる環境にありました。今回のコレクションは、新たな始まり、そして春がもたらす再生がインスピレーションになっています。
今回のコレクションのカラーはどのように作り上げたのですか? 全体的なムードは、どのようなものでしょうか。
カラーは、自然や大地を感じさせるもの、かつ、軽やかさがあり控えめなものにしました。春という季節や前向きな心を連想させる、穏やかなムードです。気持ちがほっとするような心地よい色になっていると思います。
今シーズン、刺繍に注目したのはなぜですか?
私は、工芸や手仕事といったものをこれからも大切にしていかなければいけないと考えています。今回も、コレクションを通してその考えを表現する方法を探っていました。ブランケットステッチは、まるで何世代も前のだれかが手仕事で作ったもののような雰囲気を作り出してくれますし、刺繍はおばあちゃんがひと針ひと針縫ったもののように感じられます。実直で、安定感のある心地よさがあるのです。ロックダウンが始まって、手作りに興味を持つ人が増えたと思います。刺繍をコレクションに取り入れることで、そのような変化を反映できるのではないかと考えました。
ワンピースやオーバサイズシャツなど、本当に素敵なアイテムがたくさんあります。シルエットは、どのように決めたのですか?
今シーズンはとにかく、カラーとの調和、そして穏やかで心地のよいワードローブでありながら、同時にJW Andersonらしいエッジーさを失わないようにすることを考えて、シルエットを決めていきました。シルエットは、JW AndersonというブランドにとってDNAの重要な一部です。それを、コラボレーションを通してユニクロとシェアしていきたいという思いがあります。
今回のコレクションを着るお客様に、何を感じてほしいですか?
これから引き続き家の中で過ごす人もいれば、以前のような生活に戻っていく人もいるでしょう。いずれの場合でも、これまで以上に服を着ることで前向きな気分になってほしいと願っています。どんなコーディネートでも、ジェンダーにも個々の価値観にも関係なく、服を着ることで自信を感じてほしい。心地よく、ハッピーで、堂々とした気分になっていただきたいです。
今回のコレクションで、お気に入りの一枚はどれですか?
私はユニクロのTシャツが大好きなんです。毎日ユニクロのTシャツとニットばかり着ているくらい。今回のコレクションでは、ブランケットステッチのTシャツがすごく気に入っています。定番としての安定感があるし、汎用性が高い点も私にとっては大きなポイントです。ファッションの仕事が大好きで、毎日洋服とデザインのことばかり考えているので、せめて自分が着る物については、何とというか、あまり考えすぎずにいたいんです。
コロナの状況下ではどのようにすごしていましたか。また、働き方やデザインプロセスにどんな影響がありましたか?
おそらく多くの人が同じ状況だったかと思いますが、多くの時間を家で過ごし、仕事も在宅という形で行いました。もちろん簡単ではなかったですが、素晴らしいチームとともにテクノロジーを駆使することでコレクションの制作を進めることができました。フィッティングがZoomで、サンプルやDHLで送り合うといった形で、とにかく完成に向けてできる限りのことをしました。クリエイティビティという点では、外に出れないことはとてもストレスでしたが、アートやオンライン、そして日々の暮らしにインスピレーションを見出すことができました。
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